1. クミタス記事
  2. クミタス記事詳細

読み物

調理、調理場とアレルギー

2021.12.02

投稿者
クミタス

食物をゆでた際の蒸気を吸入し、アレルギー症状をおこすことがありますが
小麦麺の湯気でアレルギー症状が出現した例
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4038
職業上でのアレルギー発症~繰り返しの蒸気吸入
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4105
今回は、エビを揚げていて、またその調理場で過ごす際に症状が出現した方の例をご紹介したいと思います。

50歳女性。サクラエビのかき揚げ摂取直後に全身性蕁麻疹と呼吸困難が出現した既往あり。料理店に勤務し1日数百匹のイセエビを調理していた。調理の際に接触蕁麻疹や気分不良を認めていた。次第に症状は増悪し、エビを調理している調理場で過ごすだけで呼吸苦、意識がもうろうとするようになった。
アレルギー精査目的に受診し、血液検査では血清総IgE値62IU/ml、特異的IgEはエビ0.97UA/ml(クラス2)と陽性であり、カニは0.67UA/ml(クラス1)、ロブスター0.38UA/ml、プリックテストではイセエビ強陽性、サクラエビ陽性となった。
サクラエビによる食物アレルギーが先行し、職業上でイセエビへの経皮的、経気道的な暴露により増悪した結果、接触蕁麻疹症候群や空気伝搬性接触皮膚炎に進展したものと考えられた。診断後エビ除去と転職により症状の再発はみられていない(出典・参照:王華帆 サクラエビ摂取で発症し継続したイセエビ調理によりアナフィラキシーショックに至った職業性エビアレルギー)。

空気伝搬性のアレルゲンとしてはエポキシ樹脂、松脂、ホルマリン、粉塵、線香、花粉などが挙げられますが、アレルゲンを含む蒸気やオイルミストを吸入し症状が出現する場合があります。調理後の調理場にも一定量のアレルゲンが残留している場合もありますので、不調の際は原因可能性の1つとして想起できると良いかもしれません。

COMMENT COMMENT

    {genreName}

      {topics}