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マスタードの種類と成分について

2015.10.20

投稿者
クミタス

マスタードシードはアブラナ科植物の種子

粒マスタードと液状のマスタードがありますが、両方とも粒状のマスタードシードが原料になり、和がらしもあります。
マスタードはアブラナ科植物で、生で食すると辛味のある、ダイコン(カイワレダイコン含む)、ブロッコリー、カリフラワー、ラディッシュ、カブ、キャベツ(メキャベツ含む)、ハクサイ、クレソン、ケール、コマツナ、チンゲンサイ、カラシナ、ナバナ、タカナ、ミズナ、コールラビ、タアサイ、ワサビもアブラナ科植物ですが、マスタードシード(種子)そのものは、すりつぶして水分と練ることで辛味が発生するものでもあります。

マスタードの種類


マスタードシードは、日本ではイエローマスタード、ブラウンマスタード、和がらし(オリエンタルマスタード)の主に3種類が流通していますが、ほかにブラック、ホワイトの5種類が存在しており、栽培品種ではホワイト種(ホワイト、イエロー)、ブラック種(ブラック、ブラウン、和がらし)に大分され、辛味成分の違いではホワイト種とブラック種で違いがあり、ホワイト種は粒の大きさが大きい特徴があります。

和がらしは、アブラナ科アブラナ属セイヨウカラシナの種子のオリエンタルマスタードシードを粉末にしたものになり、オリエンタルマスタードシードは、からし菜、高菜と近いものになります。オリエンタルマスタードシードは中央アジア、中国が原産で、現在ではほとんどカナダからの輸入になりますが、国内では福井県などで栽培されています。
和からしはブラウンマスタードの一種、ブラック種に分類もされます。

和からしとわさびの辛味成分は同じ


和からしや黒からしの種子には、苦味成分であるシニグリン配糖体とミロシナーゼという酵素が含まれ、すりつぶし、練り、水分と混ざることでシニグリンとミロシナーゼが反応すると、辛味物質であるアリルカラシ油(アリルイソチオシアネート)が産生されます。

わさびの根茎にもシニグリン配糖体とミロシナーゼが含まれ、刻み、すりおろすことでアリルカラシ油が産生されます。和からし、ブラウンマスタード、ブラックマスタードとわさびの辛味については同じ成分であり、揮発性があるため、わさびも和からしも摂取をすると、鼻がツーンとする感覚があります。
40℃くらいの水温で混ぜると辛味がより引き立ちます。

ブラックマスタード、ブラウンマスタードが使用されるマスタード商品


・フランスのディジョンマスタード
ディジョンマスタードとはフランスのディジョンで伝統的な製法で作られたマスタードであり、本場フランスでは原料や使用する液体の種類などが法律で規定もされています。
フランスのディジョンマスタードは、ブラックマスタードシードのみ、または油分を除いていないブラウンマスタードシードを粉砕、ろ過して作られたマスタードのみに、塩、スパイス、白ワイン、ベルジュ(未熟なブドウの汁)と混ぜて作られます。
日本の食品衛生法(食品添加物使用基準)では、ディジョンマスタードは、ブラウンマスタードの種だけ、または油分を除いていないイエローマスタードの種を粉砕、ろ過して得られた調整マスタードとしています。

・モーマスタード
つぶしたブラックマスタード、イエローマスタードに酢とスパイス類を合わせたものなど。
パリ近郊のモー(Meaux)産のモーマスタードとしては、ポメリー社のものが有名で、種子外皮のままつぶしているため色は濃いですが、ディジョンマスタードよりも辛さはマイルドになります。

・ボルドーマスタード
主にブラックマスタードに未発酵の赤ワインを合わせ、ハーブ類(タラゴンなど)で香りをつけています。

インド料理では、ブラウンマスタードが使用され、シードをホールのまま焙煎されることも多くあります。

ホワイト種のマスタードの辛味成分と商品の特徴


一方、ホワイトマスタード、イエローマスタードには同様に酵素のミロシナーゼが含まれますが、和からしや黒からしとは異なる、シナルビン配糖体が含まれ、すりつぶし練り水分と混ざることで辛味物質である、ベンジルカラシ油(パラハイドロオキシアリルイソチオシアネート)が産生されます。
ベンジルカラシ油も揮発性ですが、アリルカラシ油よりも辛味が弱く揮発性も低いため、ツーンとする感覚もマイルドになります。

ホワイトマスタード、イエローマスタードを使用したものに以下があります。

・アメリカンマスタード
ホワイトマスタードシードに白ワイン、砂糖、酢を混ぜて作られるなど(小麦が使われるものもあります)。

・イングリッシュマスタード
ホワイトマスタード、ブラックマスタードに小麦、ターメリックを合わせるなど。
 

マスタードシードの栄養構成


マスタードシードには油分が多く含まれ、マスタードシード中の脂質含量は37.1%と高く、シードを圧搾したマスタードオイルはネパール、バングラデシュ、インド北部などで使われています。
脂肪酸組成としてはエルカ酸が約50%と多くを占める点が菜種油に近く、他にリノール酸、リノレン酸が各11~13%含まれます。
タンパク質のアミノ酸組成としては、必須アミノ酸のリジンを含み、トコフェロール、ポリフェノールも含まれ、抗酸化活性もあり酸化しにくい面もあります。
粉末マスタード商品の多くは脱脂が成されています。

マスタードの辛味は病害虫や病原菌から身を守るためのものでもあり、シニグリンは多くの昆虫に毒性を示す物質でもあります。それでも虫に食べられると、シニグリンをアリルカラシ油に変えて揮発させ身を守っていたりします。
アリルカラシ油、ベンジルカラシ油とも抗菌作用が示唆されています。

マスタードにアレルギー反応を示す場合もあります。以下にて掲載しておりますので、ご参照ください。
マスタードによるアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3904

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