消毒薬がアレルギーの原因となる場合があり、クロルヘキシジングルコン酸塩によるアナフィラキシー例なども掲載しておりますが
消毒剤による反応
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4436
クロルヘキシジングルコン酸塩によるアナフィラキシー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1912
今回はオラネキシジングルコン酸塩が原因と考えられるアレルギー性接触皮膚炎のケースを掲載します。
43歳女性。第2子を帝王切開で出産。術直後より下腹部の軽度そう痒を認め、術後7日目より下腹部を中心に紅斑が急激に拡大、そう痒が増悪したため受診した。初診時、腹部から大腿、背部にかけて強い浸潤を伴う浮腫性紅斑が拡大していた。また、手術野の皮膚消毒にオラネジン液1.5% 消毒用アプリケータ 25mL が使用されており、消毒範囲と皮疹分布が一致していた。原液を濾紙に含ませ乾燥させたクローズドパッチテストでオラネジン液は陽性、添加物3種は陰性となり、主成分オラネキシジングルコン酸塩によるアレルギー性接触皮膚炎と診断した。オラネジン液は2015年発売のビグアナイド系術野消毒薬で、広範な細菌に対し高い殺菌力を有する一方、術後5日から10日目に初回使用でのアレルギー性接触皮膚炎を発症する例が複数報告されている。これは薬剤の特性に加え、薬液が角層に比較的長期間残存、初回使用時でも感作成立・惹起を引き起こすためと考えられる。自験例においても同消毒液は初回使用であり、術後薬液は適切に拭き取られていたにも関わらず発症した(出典・参照:木村優香 佐藤佳代 片岡葉子 大阪はびきの医療センター皮膚科 術後7日目に発症したオラネキシジングルコン酸塩液によるアレルギー性接触皮膚炎の1例)。
オラネキシジングルコン酸塩とクロルヘキシジングルコン酸塩はともにビグアナイド系消毒薬ですが、化学構造は全く異なり、交差アレルギーが起こる可能性は低く、オラネキシジングルコン酸塩はクロルヘキシジングルコン酸塩過敏症の方にも使用でき得るところでもあります。ただ、オラネキシジングルコン酸塩においても症状出現する場合はあります。
オラネキシジングルコン酸塩の方が後で販売され、近年、術野消毒にオラネキシジングルコン酸塩が選択される機会が増えています。今後も、オラネキシジングルコン酸塩による症例報告含め消毒薬とアレルギーについて掲載したいと思います。
消毒薬による反応~ジブカイン塩酸塩
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3617
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