Author クミタスさん
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2022.12.20
初発での食物アレルギー発症の原因食物は、0歳時では離乳食期に初めて食べる鶏卵、牛乳、小麦が多く、年齢が進むにつれ落花生、ツリーナッツ、魚卵、果物、甲殻類なども原因食物となり、甲殻類は初発での原因食物において7-17歳で1位、成人における新規発症アレルゲンの中で多い割合を占め、全年齢における原因食品の8位(3.3%)との調査結果も見られています。
甲殻類によるアレルギーにおいては、アナフィラキシー、食物依存性運動誘発アナフィラキシーの原因食物となることも多い点も特徴に挙げられ、また今までにも掲載しておりますが、エビアレルギー患者の65%でカニにアレルギー症状があるとの示唆もあります。
カニのアレルギーにおいては、以下での症状出現報告、陽性反応報告があり
・カニ肉
・カニエキス含有のカニカマ
・カニみそ
・カニ内子
カニ肉には症状出現せず、カニみそに症状出現する場合もあります。
また、雄のズワイガニを摂食してアレルギー症状が出現した方において、雄ズワイガニ、ケガニの筋肉でのスクラッチテストで陽性であったものの、タラバガニの筋肉では陽性でなかった例も見られており、カニの中でも、いばらがに類のタラバガニ、花咲ガニ、アブラガニは、生物学的にヤドカリやヤシガニの仲間になり、筋肉構造の違い、アレルギー反応性が異なる可能性、トロポミオシン以外のアレルゲンに反応している可能性も考えられます。
カニアレルギーの方の中でも、反応に違いがある場合がありますが、いばらがに類もアレルギー表示の「かに」に含まれます。
●アレルギー表示の「かに」の範囲
・いばらがに類:タラバガニ、花咲ガニ、アブラガニ
・くもがに類:ズワイガニ、タカアシガニ
・わたりがに類:ガザミ、イシガニ、ヒラツメガニ、その他のわたりがに類
・くりがに類:オオクリガニ(毛ガニ)、クリガニ
・その他のかに類
今までに登録されているカニの主要アレルゲン例
・トロポミオシン
エビーカニ間のトロポミオシンのアミノ酸配列の相同性は85~95%との示唆もなされています
・アルギニンキナーゼ
・ミオシン軽鎖
・筋形質カルシウム結合タンパク
・トリオースリン酸イソメラーゼ
・フィラミンC
・ovary development-related protein
アレルゲンの特徴についてはまた別途掲載したいと思います。
カニみそによるアレルギー
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