Author クミタスさん
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2021.09.28
貝による食物依存性運動誘発アナフィラキシー、アナフィラキシー、食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)については以下でも掲載していますが、今回はホタテによる食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)と考えられる例について掲載したいと思います。
貝アレルギー、食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)の例
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2823
4歳男児。11か月時に保育園へ入園。1歳1か月から保育園の給食摂取後2~3時間で4~5回嘔吐するようになり、約1か月間で4回生じた。共通する食材であるホタテの特異的IgE値は陰性で、1歳5か月時にホタテの食物経口負荷試験をおこない、9g 摂取の165分後から嘔吐が6回認められた。2歳4か月、3歳4か月時の食物経口負荷試験は陽性で、除去をおこなっている。
2歳女児。1歳4か月時に保育園へ入園。既往として、9か月に発症し2歳2か月時に寛解を確認した、卵黄による食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)あり。2歳5か月から、保育園の給食摂取の約2時間後に1回の嘔吐を、2か月間で3回おこした。共通する食材のホタテの特異的IgE値は陰性で、2歳9か月時にホタテ食物経口負荷試験をおこない、8g 摂取の140分後から嘔吐が10回認められた。
食物蛋白誘発胃腸炎とみられる症例の固形食の原因食品として、今までに米、大豆、鶏卵、小麦、魚介類、ほかにもオーツ麦、大麦、エンドウ豆、さつまいも、バナナ、鶏肉、羊肉、などが挙げられています。食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)は原因食品の摂取から 0.5~3時間後(多くは2~3時間後)に嘔吐や下痢症状が出現する点が特徴でもあります。上記はホタテ消費量の多い地域にお住いの児で、保育園での給食でもホタテの摂食機会が比較的多いことが補足されていますが、今後も別の食物での報告や、固形食による食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)の寛解状況についてもアップデートしていきたいと思います。
出典・参照:大倉有加 高橋和樹 平松泰好 下村真毅 谷口宏太 縄手満 小林一郎 高橋豊 KKR札幌医療センター小児・アレルギーリウマチセンター ホタテによるFPIES 2症例
小麦による食物蛋白誘発胃腸炎
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3362
バナナによる食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4043
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