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ダニ舌下免疫療法の副反応から

2021.09.21

投稿者
クミタス

ダニ舌下免疫療法については以下でも掲載していますが
ダニ舌下免疫療法と体重差
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4198
舌下免疫療法 (SLIT) による副反応は、口腔内の症状が主となっており、多くは軽症で治療の必要はないところでもありますが、単純ヘルペスウイルス (HSV) 感染を発症したケースがありましたので掲載します。

37歳男性。ダニ舌下免疫療法 (SLIT) の増量期には副反応が見られなかったものの、維持期初日から舌下部の痒みと腫脹を繰り返し、2週間後同部に単純ヘルペスウイルス(HSV) 感染を発症した。抗単純ヘルペスウイルス(HSV) 薬を投与し、発症後22日目には後遺症を残すことなく治癒した。発症要因としてダニ舌下免疫療法 (SLIT) による舌下部粘膜上皮のバリア機構の破綻、および IFN-α 産生低下による抗ウイルス作用の低下が考えられた(出典・参照:江浦 正郎, ダニ舌下免疫療法中に舌下部に発症した単純ヘルペスウイルス感染症, 日本耳鼻咽喉科学会会報, 2021, 124 巻, 7 号, p. 1021-1025, 公開日 2021/08/04)。
ダニ舌下免疫療法における副反応として、口腔内瘙痒感、舌下部粘膜腫脹など口腔・咽頭の局所反応を生じることがあり、ダニ舌下免疫療法 (SLIT)の初期は、単純ヘルペスウイルス(HSV) 感染発症のリスクが高くなる可能性も示唆されています。ダニ舌下免疫療法中に、場合により単純ヘルペスウイルス (HSV) 感染発症をおこす場合があることを記しておきたいと思います。

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