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馬によるアレルギー

2020.08.12

投稿者
クミタス

ネコやイヌ、ハムスター、ラット、マウスなど毛のある哺乳類のアレルゲンは尿や汗、唾液、皮屑中に存在し、気道を介して感作し、アレルギー性鼻炎や気管支喘息の原因となることがあります。
ウマアレルゲンにおいても同様に、空中に浮遊していたり、ヒトの衣類などに付着して運ばれ、症状出現することがあります。

ウマのアレルゲン


・Equ c1
リポカリン
25 kDa
毛のある哺乳類のリポカリンは、肝臓や唾液腺で産生され、皮膚、唾液、尿、血液、汗中に存在するとみられています。

・Equ c2
リポカリン
17 kDa

・Equ c3
血清アルブミン
67 kDa
加熱によりアレルゲン性が低下します。

・Equ c 4
ラセリン
17 kDa、20.5 kDa

・Equ c 6
リゾチーム
15 kDa
ウマのミルク中のアレルゲンとみられ、経口、経皮によるアレルギー症状出現の可能性があります。

毛のある哺乳類のリポカリン間、血清アルブミン間において、動物により交差反応性がある可能性もあります。

ウマによるアレルギー例


40歳ごろから花粉症あり。ネコを数年飼育しているがネコ接触時の症状出現はなかった65歳男性。乗馬と馬への給餌を2、3時間初体験した1時間後、眼周囲の発赤と膨張が出現し、その日のうちに消退した。約2か月後に半袖の衣服を着用し、7日間乗馬したところ、初日から全身の蕁麻疹が出現し、数日後から夜間の咳と全身倦怠感も出現。皮疹は生じず咳のみ生じるときもあった。
検査ではウマ皮屑の特異的IgEと、皮屑、毛、餌のプリックテストは陽性であり、ウマ皮屑と毛のプリックテスト中、眼球結膜充血と咳嗽,軽度の呼吸困難感が出現。
ウマとウマの餌による即時型アレルギーで、ウマの餌による接触蕁麻疹とウマによる呼吸器症状を伴う接触蕁麻疹症候群、気管支喘息も合併した多彩な症状を呈した症例と考えられた(ウマアレルギーの1例 臨床皮膚科 71巻1号 (2017年1月))。

乗馬、馬のお手入れ、給餌を機に症状出現することがあり、馬と接触する機会のある方において、眼や鼻症状、咳などが出現した場合は、ウマアレルゲンによる反応の可能性を視野に入れられると良いかもしれません。
乗馬以前の動物接触がアレルゲン感作に関与しているか、他の哺乳類のアレルゲンとの交差反応性についてもアップデートしていきたいと思います。

出典・参照:World Health Organization and International Union of Immunological Societies (WHO/IUIS) Allergen Nomenclature Sub-committee

牛乳と牛肉にアレルギー症状がある場合
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3431

豚肉によるアレルギー~Pork-cat syndrome、マダニ
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2078

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