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FPIES児における悪化因子

2026.08.11

投稿者
クミタス

食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)における寛解については以下などでも掲載をしておりますが、
卵黄による食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)における寛解
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2002  
食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)における食物経口負荷試験の施行時期
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4842 
今回はFPIES児における悪化因子について掲載します。
 
2020年3月から2021年2月に外来受診したFPIES 恵児。予後に関連する症状・発症時期・既往歴、家族歴についてカプランマイヤー法を用いて検討した。対象は219人で卵黄 127 人、大豆27人、小麦26人であった。寛解月齢は中央値26か月 (95%CI; 25-30か月)で発症月齢が9か月以上 (p<0.01), 1歳までの湿疹 (p<0.01), 傾眠(p= 0.046) 蒼白 (p=0.021), 救急外来受診 (p=0.042) が予後悪化因子であった(出典・参照:林大輔 吉田幸一 明石真幸 梶田直樹 森田久美子 立元千帆 石井とも 小池由美 堀向健太 木下美沙子 濱畑裕子 西本創 崎原徹裕 新垣洋平 森田英明 筑波メディカルセンター病院小児科 都立小児総合医療センターアレルギー科 さいたま市立病院小児科 あおぞら小児科 栃木医療センター小児科 長野県立こども病院アレルギー科 慈恵会医科大学葛飾医療センター小児科 さいたま市民医療センター小児科 ハートライフ病院小児科 那覇市立病院小児科 国立成育医療研究センター免疫アレルギー・感染研究部アレルギー研究室 Food Protein-Induced Enterocolitis Syndrome の予後関連因子の多施設検討)。
寛解月齢の中央値は26か月(95%CI: 25–30か月)であり、FPIESが乳幼児期に自然寛解し得る疾患であることが伺えます。一方で、発症月齢が9か月以上である場合には寛解が遅れる傾向がみられ、離乳後期に発症する患児では免疫反応がより強い可能性が示唆されます。また、1歳までに湿疹を認めた患児では予後が悪化しており、皮膚バリア障害やアトピー性皮膚炎に伴う免疫環境の変化がFPIESの自然寛解に影響している可能性があります。湿疹はIgE型食物アレルギーのリスク因子として知られていますが、非IgE型であるFPIESにも影響し得る点は留意したいところです。さらに、傾眠や蒼白といった循環不全を示す症状が予後悪化因子であったことは、重症発作を起こす患児ほど免疫反応が強く、寛解が遅れる可能性を示しています。救急外来受診歴も同様に重症度の指標となり、これらの患児では長期的なフォローが必要であることが示唆されます。
また他の報告なども掲載したいと思います。

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