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動物好性皮膚糸状菌と皮膚症状

2026.09.19

投稿者
クミタス

ハリネズミの飼育、動物カフェの普及により、ハリネズミと直接接触する機会が増え、T. erinaceiによる人獣共通感染症が国内でも顕在化しつつあります。動物好性皮膚糸状菌の曝露により、手指の限局性紅斑、鱗屑、湿疹様病変などの症状が出現することがあります。
 
26歳女性。左小指に痒みを伴う鱗屑紅斑を認めた。ヨツユビハリネズミとの接触歴があり、直接鏡検で皮膚糸状菌を示唆する所見を得た。真菌培養の形態学的所見および分子生物学的解析により、分離菌はTrichophyton erinaceiと同定された。病変は経口テルビナフィンを6週間投与し、3カ月後に消退した。T. erinaceiはハリネズミに特異的な動物好性皮膚糸状菌であるが、近年、動物カフェの流行などでハリネズミとの接触機会が増加し、新興感染症として注目されている。指に好発し、非定型的な臨床像なので注意が必要である(出典:影下雄一, 久保正英, 野口博光, 他. ハリネズミから感染したTrichophyton erinaceiによる手白癬の1例. 皮膚科の臨床. 2026;68(10):1413-1416.)。
 
本症例のように、手指にのみ紅斑、鱗屑、湿疹を生じた場合であっても、動物(特にハリネズミなど)との接触歴があれば、T. erinaceiを含む動物好性皮膚糸状菌症である場合があります。
T. erinaceiが確認されているハリネズミ科の動物は、19種のうちわずか3種のみ(ヨーロッパハリネズミ Erinaceus europaeus、ヨツユビハリネズミ Atelerix albiventris、ミミナガハリネズミ Hemiechinus auritus)との報告もあります。今後もT. erinaceiが確認された動物や動物由来の白癬などについても掲載したいと思います。

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