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granular parakeratosis(顆粒性錯角化症)について

2026.07.07

投稿者
クミタス

granular parakeratosis(顆粒性錯角化症)は、皮膚の最外層である角質層の成熟過程に異常が起こり、本来なら脱落するはずの顆粒(keratohyalin granules)が角質層に残ったままになることで生じます。皮膚表面に赤褐色の小さな丘疹が密集し、ザラザラした局面を形成し、軽度のかゆみや不快感を伴うことがあります。
 
60歳台女性。鼠径部に紅斑・丘疹が出現し精査加療目的に、当科を受診した.制汗剤の使用はなかった。水酸化カリウム直接鏡検で真菌感染症を除外した。夏季に間擦部を中心とした紅色丘疹が出現した臨床経過や,病理組織学的に過角化・錯角化およびケラトヒアリン顆粒の角層内残存を呈したことからgranular parakeratosisと診断された。皮疹は保湿のみで初診から5か月後に自然軽快した。Granular parakeratosisは中高年女性の間擦部に好発する良性疾患で、鑑別には真菌感染症や尋常性疣贅、脂漏性角化症などが挙がる。病因は不明で、確立された治療法はない。自然軽快例は約4.6%程度と稀だが、治療介入で改善がない場合には無治療や保湿剤の外用のみといった保存的な治療も選択肢となる(出典・参照:更谷朱里, 夏賀健, 大澤倫子, 氏家英之 北海道大学大学院医学研究科皮膚科学講座,小林皮膚科クリニック 保湿剤の外用で軽快したgranular parakeratosisの1例)。
 
腋窩や鼠径などの部位は、摩擦が多く、汗や湿気がこもりやすいため、角質の成熟過程が乱れやすい環境となり、さらに、制汗剤(特にアルミニウム塩を含むもの)や柔軟剤・洗剤の残留成分が皮膚に刺激を与え、角化異常を誘発することがあります。発疹は小丘疹が密集して一つの局面を形成し、軽度のかゆみやヒリつきを伴うことがあり、発疹が治った後に色素沈着が残ることもあります。
誘因となる制汗剤や外用剤を中止し、摩擦を避けることは有用策との示唆もあり、外用治療としては、ステロイド外用薬、レチノイド外用薬、ビタミンD外用薬などが使用されることがあります。今後もまたケースと対応策などについて掲載したいと思います。

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