1. クミタス記事
  2. クミタス記事詳細

読み物

稲藁焼きの煙で誘発されたと考えられる喘息

2026.02.24

投稿者
クミタス

野焼きの煙により目やのどを痛めたり、喘息の増悪要因となる場合があり、また稲わらやもみ殻の抽出液を分析すると、細菌内毒素(エンドトキシン)が含まれ、好酸球を活性化させ、好酸球性炎症を悪化させる可能性も示唆されています。
稲わらやもみ殻を燃やした煙について
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4017

症例1(40歳男)、症例2(48歳女)は、小児期より毎年9-11月に稲藁焼きの煙の曝露を受けていた。成人後に稲藁焼きの煙でステロイド薬の全身性投与を要する胸苦しさ、激しい咳、喘鳴が出現するようになった。
症例1、症例2の方は、百合の花の香、線香の煙、芳香剤の匂いでも同様の症状が出現しており、これらには種々の揮発性有機化合物(volatile organic compounds:VOCs)が含まれているため、化学物質過敏症(multiple chemical sensitivity:MCS)との鑑別が必要であった。
両症例は、可逆性試験は陰性であったが、経過中に1秒量は0.6l以上変動。症例1の方は喘鳴を聴取できたが、症例2の方は喘鳴の聴取が不明瞭のためメサコリン吸入試験で気道過敏性の亢進を確認した。
これらの所見から両症例はVOCsによる喘息と判断された。
症例1の方は、アトピー性,症例2は非アトピー性であるが、呼気中一酸化窒素濃度、および末梢血好酸球数の上昇は無く、好酸球性気道炎症の関与は否定的であった(出典・参照:久米裕昭, 佐藤理子, 山田龍輝, 王新涛 稲藁焼きの煙で誘発される喘息の2症例)。
 
上記報告では、稲藁焼きの煙のように生活環境において曝露の時期が比較的明確で回避困難な抗原に由来する喘息増悪に対しては、Symbicort maintenance and reliever therapy(SMART)療法の導入は効果的であった、と示唆しています。

    {genreName}

      {topics}