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魚アレルゲンの傾向〜魚コラーゲン

2025.12.21

投稿者
クミタス

魚のアレルゲンについては、以下にも掲載しておりますが、
魚コラーゲン、コラーゲンペプチドと食物依存性運動誘発アナフィラキシー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3385
魚アレルゲンの特徴から
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4521
今回は魚アレルゲンであるパルブアルブミン陽性群、コラーゲン陽性群で比較した報告について掲載します。

2019年3月から2022年3月に浜松医科大学小児科と所属施設の小児科を受診した、魚アレルギー患者を対象とし、血液検査でタラパルブアルブミン特異的IgE、魚コラーゲン特異的IgEを測定。陰性群、パルブアルブミン陽性群、コラーゲン陽性群、両方陽性群の4群に分け、全身症状の有無、タラ、サバ、マグロ特異的IgEを比較。魚アレルギー43人中33人が解析対象となり、各群の全身症状出現割合は、両方陰性群が2/8 人、パルブアルブミン陽性群が 0/11 人に対し、コラーゲン陽性群 3/6人、両方陽性群4/8人と、魚コラーゲン感作がある方が高かった。
特異的IgEはパルブアルブミン陽性群ではタラ>サバ>マグロ、コラーゲン陽性群ではマグロ>タラ>サバの順に高い傾向があった。マグロ特異的IgE /サバ特異的IgEの比率はコラーゲン陽性群と両方陽性群で高値を示し、ROC 曲線では AUC0.83 となり、魚コラーゲン感作に対して高い診断能を示した(出典・参照:高柳文貴 夏目統 幸田昌樹 加藤由希子 早野聡 安岡竜平 静岡済生会総合病院小児科 浜松医科大学小児科 聖隷沼津病院小児科 中東遠総合医療センター小児科 魚コラーゲン感作の特徴と予測法)。

上記報告では魚コラーゲン感作は、 全身症状を引き起こしやすい面があり、鑑別にはマグロとサバの 得意的IgE比率で代用できる可能性があるとの示唆もしていますが、今後も他の報告なども含め掲載したいと思います。

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