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サワラによる反応

2023.01.19

投稿者
クミタス

サワラはスズキ目サバ科に属する魚で、干物、西京漬などの加工食品も流通しています。サワラを摂食して症状出現する場合は、以下などによる症状出現が考えられています。

・即時型食物アレルギー

・食物蛋白誘発胃腸炎
2歳女児で離乳期にサワラ、サケ、カレイの摂取後に嘔吐を繰り返し、各魚類の特異的IgE抗体は陰性でサワラ、マグロ、カレイ、サケのリンパ球刺激試験は陽性であった例の報告もあります。

・アニサキスによる食中毒
流通している中で天然魚が多くを占めるサワラは、アニサキスの寄生率が低くはない魚でもあります。
参照:市場に流通する魚介類のアニサキス寄生状況についての検査結果(調査期間:平成24年4月から令和2年3月まで)
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/anzen_info/anisakis/tyousa2.html

・アニサキスアレルギー
アニサキスアレルゲンによるアレルギー反応。蕁麻疹、消化器症状、アナフィラキシー症状を呈する場合があり、症状出現まで摂取から12時間後くらいまでの時間幅があるとの示唆があります。反応するアレルゲンにおいて耐熱性がある場合、加熱した魚や加工食品においても症状出現することがあります。
アニサキスアレルギーにおけるアレルゲン
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2905

・ヒスタミンによる食中毒
ヒスタミンが高濃度に生成・蓄積された食品を食べて数分から2~3時間ほどで、発疹、皮膚の赤み・かゆみ・腫れ、嘔吐、下痢、腹痛、頭痛、金属様の味、めまいといった症状を起こします。サワラも原因魚となる場合があります。

・ビブリオ属菌による食中毒
腸炎ビブリオ(ビブリオ・パラヘモリティクス)をはじめ、ビブリオ・フルビアリス、ビブリオ・ミミクス、ビブリオ・バルニフィカス等のビブリオ属菌は、塩分濃度1〜8%の環境を好み、海水温の上昇とともに海水中で増殖する傾向があります。そして汚染された魚介類を摂食して食中毒をおこし、水様性下痢、嘔吐、腹痛等を生じる場合があり、サワラからもビブリオ属菌が検出されることがあります。
参考:鮮魚介類15検体についてビブリオ属菌検査を実施した結果例
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/shokuhinkensa/vib0307.html

・クドア・イワタイによる食中毒
クドア・イワタイ(Kudoa iwatai)という寄生虫が、マダイ、イシガキダイ、クロダイなどのタイ類や、ブリ、サワラ、スズキなど広い範囲の魚種に寄生することがあります。クドア・イワタイは魚の身の中に白い斑点に見えるシストを形成し、そのシスト内部で産生された大量の胞子が嘔吐、下痢の原因となることがあります。
鮮魚の寄生虫に注意しましょう! 魚の身に白い斑点ありませんか?
https://www.city.shizuoka.lg.jp/000945193.pdf
Kudoa iwataiが原因と疑われる有症事例の背景と啓発の必要性について
https://www.niid.go.jp/niid/ja/route/parasite/1966-idsc/iasr-in/11090-506d01.html

今後も情報をアップデートしていきたいと思います。

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