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寒天、アガー、ゼラチン、蒟蒻ゼリー、増粘多糖類、オブラートについて②

2015.01.25

投稿者
クミタス

寒天、アガー、ゼラチンについてこちらでお送りしました。
今回は蒟蒻ゼリー、増粘多糖類、オブラートについてお送りします。

蒟蒻、蒟蒻ゼリーとは


蒟蒻はサトイモ科のこんにゃくいもが原料になり、こんにゃくいもに多く含まれる多糖類(食物繊維)はグルコマンナンです。
このグルコマンナンに炭酸ナトリウムや消石灰を加えるとアルカリ性になり、弾性のあるゲル状になります。アルカリ化は、こんにゃくいもの強いあくを中和するはたらきもあります。ですが出来上がるこんにゃく製品は強いアルカリ性食品になっており、蒟蒻製品にもアクは存在しています。アクに反応する方は下ゆでやアクとりをされるのが良いかと思います。
尚、酸性になると蒟蒻粉だけで固めることは難しくなります。

蒟蒻1㎏から3㎏ほど、蒟蒻粉1㎏から30㎏ほどのこんにゃくが出来上がります。蒟蒻は加熱すると溶け出す寒天、ゼラチンと違い高温に強いのですが、冷凍をして解凍をすると水分が抜けて繊維質だけのスポンジ様になり、水を加えても元に戻りません。同様に一般的な蒟蒻製品は乾燥して水分が抜けた場合も元に戻りませんが、糖水溶液にこんにゃくを浸漬させ、ゲル内の水の一部を糖に交換しておくことで、乾燥をしても水で元の状態に戻せるようになります。また蒟蒻は古くなると水分が抜けて(離水)、全体が縮んで小さくなってきます。

蒟蒻ゼリーには、フルーツ果汁が含まれているものがありますが、しっかりゲル状になっています。それはグルコマンナンにアガーや寒天、またはほかのゲル化剤も混ぜて作られているためです。

ヒトの体にはグルコマンナンを消化する酵素がないと言われています。こんにゃくを1日に多量に食べると膨満感や下痢をおこしたり、場合によっては腸閉塞の要因にもなり得るとも言われています。
1日分としては蒟蒻であれば1パック(250g)ほどを目安にされると良いかと思います。

増粘多糖類


増粘多糖類(増粘多糖剤)は2種類以上の多糖類が含まれる食品添加物になり、とろみ、粘性を上げるため、保水性、乳化安定性、凝集性、フィルム形成能、ゲル化性、でんぷんの老化防止性などの機能があり、加工食品に広く用いられています。増粘剤、安定剤、ゲル化剤、糊料と表示されることがあります。
今まで取り上げている、寒天、カラギナン、グルコマンナンも増粘多糖類としても使用され、需要量順では以下になります。

ゼラチン、大豆多糖類、寒天、ペクチン、グァーガム、アラビアガム、キサンタンガム、カラギナン、タマリンド、アルギン酸、ローカストビーンガム(精製・不精製)、プルラン、CMC、サイリウム、カードラン、ジェランガム、グルコマンナン、PGA

増粘多糖類として使用される成分について


大豆多糖類:マメ科ダイズの種子から、おからを原料にして得られた多糖類で、主成分はヘミセルロースになります。様々な食品に使用されています。

ペクチン:ジャム、マーマレードでよく使用される酸性のHMペクチンとアルカリ性のLMペクチンがあります。
ペクチンは多くの果実や野菜に含まれており、中でもリンゴ、サトウダイコン、ヒマワリ、アマダイダイ、グレープフルーツ、ライム、レモンなどを元に、高糖度で低pHであるとゲル化するHMペクチンと、そこからメトキシール基をより多く除去してLMペクチンが得られます。
LMペクチンでは低糖度でもゲル化する特性があり、低糖度ジャム商品が開発されています。またLMペクチンのカルシウムとも結合しやすい特性を活かした商品がフルーチェです。
ペクチンの含有量は果実や野菜によって異なり、同じ果実でも未熟性だと水に溶けにいためゲル化しにくく、熟成が進むとペクチンの含有量は減りゲル化しにくくなります。家でジャム作りをする際は未熟でない新鮮な果実、野菜を選ぶのが良いかと思います。

グアーガム:ガラクトマンナンからなる多糖類で、マメ科グァーの種子の胚乳部分を粉砕、もしくは温熱水で抽出して得られます。
ルウ、アイスクリームなど幅広く食品に使用されており、グアーガム分解物由来の食物繊維を関与成分とした特定保健用食品が許可されています。

アラビアガム:マメ科のアラビアゴムの木や、他同属植物の樹液を乾燥、脱塩して得られます。ガムやアイスクリームなどの食品に、また安定剤として医薬品・化粧品・日用品にも使用されています。

キサンタンガム:トウモロコシなどの澱粉をグラム陰性細菌のキサントモナスを用い発酵させて得られます。グルコース、マンノース、グルクロン酸など5つの多糖類から構成されています。

タマリンド:マメ科タマリンドの種子の胚乳部分より、温熱水かアルカリ性水溶液で抽出して得られたものなどになります。タマリンドの実は甘みのあるものはフルーツとして食用され、酸味のあるものは調理の味付けに使用されます。
インドやタイではメジャーな食物であり、安全性に問題はないとされていますが、妊娠中・授乳中の安全性については十分なデータがないとする意見もあります。

アルギン酸:褐藻類を温熱水またはアルカリ性水溶液で抽出し精製して得られたものになります。アイス、ベーカリーフィリング、麺、パン、たれ、ソースなど、またいくらやふかひれのコピー食品の成形にも使用されます。アルカリ性では非常に水によく溶ける半面、酸性では溶けにくい性質があります。

ローカストビーンガム(精製・不精製):マメ科イナゴマメ、別名キャロブの種子の胚乳部分を粉砕して、またはこれを熱水に溶解後、ろ過しイソプロピルアルコールで沈殿して得られたものになります。カラギナンやキサンタンガムとの併用により相乗的にゲル化します。

プルラン:トウモロコシ、タピオカ、馬鈴薯などの澱粉を黒酵母を用い発酵させて得られます。食品表面に光沢を与えたり、カプセル剤皮にも使用されます。
プルランカプセルはカプセル剤皮膜の酸素透過率が極めて低いため内容物の酸化進行がおさえられ、安定性を保ちやすい特徴があります。 カプセル剤皮には他にゼラチン、HPMCがあります。

CMC(カルボキシメチルセルロースナトリウム):植物繊維のセルロースを水酸化ナトリウムなどで処理して製造されます。ゼリー状というより糊に近い形状で、食品に品質保持剤として白濁防止、泡の維持、固形度維持など形状維持のための使用が中心となっており、歯磨剤、下剤、水性インク、界面活性剤、紙にも使用されます。

サイリウムシードガム:オオバコ科ブロンドサイリウム(Plantago ovata FORSK.)の種子の外皮を粉砕して、またはこれを温熱水で抽出して得られたものになります。粘リ気が強い特徴があります。
サイリウム由来の食物繊維成分を関与成分とした特定保健用食品が許可されています。通常は1回最大分量3.5g、1日最大分量10.5gが目安とされており、摂取時は水分を多めに摂り、過剰摂取は控えることが望ましいです。
※また妊娠期にはオオバコは控える野が望ましいです。
サイリウムについては別途取り上げます。

カードラン:グラム陰性細菌の培養液より分離して得られます。主成分は海藻やきのこにも含まれるβ1、3-グルカンになります。中華麺、食肉加工品、練り製品、たれ、整髪料にも使用されています。

ジェランガム:コーンシロップ等から、微生物シュードモナスエロデアまたはその変異株により生産される発酵多糖類で、主にブドウ糖、ラムノース、グルクロン酸などからなります。耐熱性、耐酸性であることが特徴です。

PGA:アルギン酸プロピレングリコールのことで、アルギン酸プロピレングリコールエステルとも呼び、食品にはアルギン酸エステル、化粧品にはアルギン酸PGとも表示されます。アルギン酸の酸性に溶けにくい性質などに対し、酸性でも溶けるように処理されたものになります。果汁飲料に、またたん白安定性もあり乳酸菌飲料に使用されます。耐塩性も強く醤油、ソースにも使用されますが、食品に対し、アルギン酸エステルとして1.0%以下になる濃度での使用基準が設けられています。

健康面への影響


原料にアレルギー症状がある場合は、症状が出る場合があります。

グルテンフリー商品や嚥下にお困りの方向けの商品には増粘多糖類が使用されていることがあります。
増粘多糖類を含め多糖類による健康被害については、今後評価が変わってくることや発表される報告もあり得ますが、大方特別に懸念する必要はありません。食品添加物としての増粘多糖類については摂取量も限られますが、多糖類(食物繊維)を多く含む食品をダイエット目的などでも過剰摂取すると、腸の弱い方でなくても膨満感、下痢、腸閉塞などの胃腸障害をもたらす場合があります。他栄養の吸収阻害となる場合もありますので、妊娠中・授乳中は軟便・下痢になるようであれば、摂取量を振り返られるとよいかと思います。食品や健康面への影響についてはまた別途取り上げます。

オブラート


オブラートも糊性があるものですが、でんぷん質からつくられており、主に馬鈴薯が原料となり水で溶いてアルファー化(糊状)し乾燥したもので、ほかにコーンスターチ、大豆レシチンも含まれることがあります。
水で溶かすときに寒天粉(アガロース、アガロペクチン)やこんにゃく粉(グルコマンナン)を加えると強度が増すとも言われています。

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