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食用ほおずきによるアレルギー

2022.10.10

投稿者
クミタス

ほおずきはナス科の植物で、観賞用として知られているほおずき(Physalis alkekengi)とは異なる品種になる、食用のホオズキも栽培されています。
食用になるホオズキとしては、
ブドウホオズキあるいはシマホオズキ、ケホオズキ(Physalis peruviana)
ショクヨウホオズキ(Physalis pruinosa)
オオブドウホオズキ
などがあり、ゴールデンベリー、インカベリーの名称の商品も流通しています。見た目は黄色〜オレンジ色のミニトマトのようですが皮は薄く、味はみかんやオレンジ、マンゴー、ぶどうにも近いと感じられるような甘さと酸味があるとも言われています。

食用ほおずきによる即時型反応の報告も見られております。
8歳男児。ソバアレルギーの既往あり、はじめて食用ほおずきを摂取したところ、咽頭痛、呼吸困難感、蕁麻疹が出現した。検査結果:総IgE 286 IU/mL、ソバ 33.4 UA/mL、えんどう<0.35UA/mL、インゲンマメ<0.35 UA/mL、皮膚プリックテスト(膨疹径)ではソバ 7×13mm、食用ほおずき 10×20 mmであった。
ほおずきのアレルゲンとして種子に含まれる cupin アレルゲンが、ソラマメ由来のコンビシリン(11S グロブリン)、レグミン(7S グロブリン)と交差性を示すとの報告もあります。本報告においては児にソバアレルギーの既往があったことから、ソバアレルゲン Fag e 3(7S グロブリン)との交差性に由来する可能性も示唆されています(出典・参照:森田慶紀 青木克夫 イムス記念病院小児科 食用ほおずきに即時型反応を呈した 1 例)。

他にもケープグーズベリー、チェリートマト、ストロベリートマト、オレンジチェリー、ドワーフグーズベリー、グランドチェリー、トマティーヨ、ジャムベリーなどの名称がありますが、食用ほおずきによるアレルギー例、アレルゲンの特徴、交差反応性、品種による違いがあるかなどについて、今後も国内外の報告をご紹介していきたいと思います。

なすによるアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3901

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