「サケ」は現行のアレルギー物質を含む食品の表示において、特定原材料に準ずるものの1つになりますが、現行の「サケ」の範囲としては、サケ科のサケ属、サルモ属に属するもので、
陸封性(陸水にとどまって成長、繁殖するようになった魚)
さく河性(産卵期などに海から河川に入る魚)/降海型(湖や河川で生まれ、海に下って成長する魚)
のうち、陸封性を除くものが該当となっています。
「サケ」と表示する対象:陸封性を除く/シロザケ、ベニザケ、ギンザケ、マスノスケ(キングサーモン)、サクラマス、カラフトマス、スチールヘッド・トラウト、大西洋サケ(アトランティックサーモン)など。
「サケ」と表示する対象外:陸封性のニジマス、ヒメマス、イワナ、ヤマメなど。
同じ種類の中で陸封性と降海型が存在することがあります(以下一例)。
ニジマス(陸封性)、スチールヘッド・トラウト(降海型 英名)
ヒメマス(陸封性)、ベニザケ(降海型)
ヤマメ(陸封性)、サクラマス(降海型)
陸封性または、さく河性のニジマスを海で養殖した場合は、アレルゲン「サケ」と表示する対象になります。
上記のうち、大西洋サケ(Salmo salar/アトランティックサーモン)のアレルゲンとしては、現在までのところで、以下が挙げられています。
・Sal s 1 パルブアルブミン 12 kDa
・Sal s 2 エノラーゼ 47.3kDa
・Sal s 3 アルドラーゼ 40kDa
・Sal s 4 トロポミオシン 37kDa
・Sal s 6 コラーゲン 130-140kDa
・Sal s 7 クレアチンキナーゼ 43kDa
・Sal s 8 トリオースリン酸イソメラーゼ 25 kDa
・Sal s 9
ベニザケの陸封性はヒメマスになりますが、ベニザケとヒメマスで抗原性に違いがあるかを調べた結果では、サケアレルギー患者さんでの IgE結合能とイムノブロットのパターンは、ベニザケとヒメマスでほとんど差が見られないなど、ベニザケとヒメマスでの抗原性はほぼ同一のものと考えられた、との報告もなされています。
サケソーセージで経口免疫療法を行い、順調に増量可能で経過し、約2年の治療期間で、焼きサケ一切れを摂取できるようになった例については以下で掲載していますが
魚肉ソーセージとアレルギー
症例についてもまた別途掲載したいと思います。
出典・参照:近藤康人 中島陽一 小松原亮 湯川牧子 柘植郁哉 宇理須厚 安田俊隆 寺田明彦 藤田保健衛大学 東洋水産株式会社 大同病院小児アレルギー科 サケ(さく河性)とマス(陸封性)の抗原性の相違に関する検討
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