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果汁による影響~免疫抑制剤、抗ヒスタミン薬

2020.01.09

投稿者
クミタス

グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類による作用により、体内(小腸上皮)にある代謝酵素(CYP3A4)を阻害することで、薬剤が分解されずにそのまま吸収されてしまい、薬剤の血中濃度を上昇させてしまう場合があり、血中濃度が上昇することで、血圧低下、心拍数上昇、頭痛、めまいなどの症状を引き起こすことがあります。
特に、カルシウム拮抗薬、アトルバスタチン、シンバスタチンなどの高脂血症治療薬、トリアゾラム(催眠鎮静薬)、カルバマゼピン(抗てんかん薬)において、また免疫抑制剤のネオーラルカプセル、ネオーラル内用液も比較的影響を受けやすい薬剤とされています。

モンテルカスト(シングレア)、トラニラスト(リザベン)、ヒドロキシジン(アタラックス)などもCYP3A4 で代謝される薬剤になりますが、食事の影響を受けやすい面がある抗ヒスタミン薬での果汁による影響可能性として、小児において
・アレグラを100%グレープフルーツジュースで服用すると吸収率が低下した
・他の果汁でも同様で、100%オレンジジュースとリンゴジュースでも AUC(血中濃度曲線下面積) や Tmax(最高血中濃度に達するまでの時間) が 1/3 程度となった
との報告もあります。

含有程度には違いがありますが、フラノクマリン類はグレープフルーツに限らず、以下などにも含有しているとみられています。
スウィ―ティー
文旦、土佐文旦(パール柑)、平戸文旦、晩白柚
サワーオレンジ、ダイダイ
夏みかん
はっさく
甘夏
ライム
グレープフルーツは、ルビーグレープフルーツよりもホワイトグレープフルーツの方がフラノクマリン誘導体の含有量多く、2倍ほど。上記において果汁よりも果皮中の含有量が多いところでもあります。
セリ科(パセリ、イタリアンパセリ、セロリ、みつば)
イチジク
ざくろ
生薬(ビャクシ、トウヒ、キョウカツ、ボウフウ、ハマウドなど)

尚、柑橘類でも、温州みかん、バレンシアオレンジ、スイートオレンジ、ネーブルオレンジ、レモン(果汁中の含有量は少ないですが、果皮中には比較的多く含有されていますのでご留意ください)、かぼす、ゆず、すだち、きんかん、デコポン、ポンカン、いよかんにはフラノクマリン類は含有されないか含有程度は低いと見られています。

フラノクマリン類により阻害された代謝酵素CYP3A4は、分解能力が回復するのに約3~4日かかるとみられることから、グレープフルーツジュースを1度摂取すると3~4日影響を受け、また連続飲用(1日3回5日間など)した場合に影響が強くなるとも考えられています。用法・用量を確認のうえ、摂取できるのが望ましいでしょう。

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