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​新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症~治療用ミルクとセレン低減、欠乏

2019.11.13

投稿者
クミタス

牛乳アレルゲン除去ミルク、乳糖除去ミルク、MCTミルク、ケトンフォーミュラ、先天性代謝異常症用ミルクの中には従来不足しがちであったビオチンやカルニチンが添加された製品も発売されていますが、長期で使用している児においては、製品によってはセレンにおいても低減、欠乏する場合があります。

新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症で治療用ミルクと母乳を摂取している10例全例で、アレルゲン特異的リンパ球刺激試験(ALST)陽性、初発日齢は1日~35日(中央値6日)、在胎週数は34週2日~40週5日(中央値37週4日)、出生体重1,676g~2,992g(中央値2,730g)、10例中4例で血清セレン濃度6μg/dl以下、欠乏例の全例においてアレルゲン特異的リンパ球刺激試験(ALST)でカゼインに陽性であった(出典・参照:新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症における血清セレン濃度の検討)。

母乳にはセレンが含まれているため、セレン欠乏にはなりにくい面もありますが、母乳と治療用ミルクを併用している場合でも、セレン低減、欠乏となる場合があり、アレルゲン特異的リンパ球刺激試験(ALST)でカゼインに陽性である場合、早産時で出生体重が低い場合は、そのリスクが高くなる可能性が示唆されています。
併用時でもセレン欠乏する場合があることに留意できると良いかもしれません。

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