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アニサキスアレルギーを繰り返す場合

2019.04.13

投稿者
クミタス

アニサキスアレルギーにおいては、アニサキスが生きた状態でなくても発症し得るところであり、アニサキスのアレルゲン Ani s 1、Ani s 4、Ani s 5、Ani s 8、Ani s 9 などは耐熱性アレルゲンともみられ、加熱調理をしてもアレルギー症状を生じるおそれがあります。また軟体動物のイカ、イクラやタラコなどの魚卵など、複数種の魚介類での発症リスクもあります。
アニサキスアレルギーにおけるアレルゲン
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2905

アニサキスアレルギーを4回発症した方においては、鯛鍋、イクラの醤油漬け、生タラコ、サンマの刺身をそれぞれ摂取した5~7時間後に、全身蕁麻疹、嘔吐、下痢などが出現し、イクラの醤油漬けでの発症時には意識消失、血圧低下を伴いショック状態を経験し、4回の発症後は魚ではワカサギ以外は摂食していなかったと報告されています。

第1中間主であるオキアミ、第2中間主であるアジ、シシャモ、サバ、サンマ、イカ、サケ、タラ、カツオ、ニシン、ホッケ、ヒラメ、終宿主であるクジラ、イルカなどはアニサキスの寄生が見られる頻度が高い面があり、イワシ、イナダなどでのアニサキス食中毒例もあります。
一方、筋肉内寄生がみられることの少ないメジマグロ以外のマグロ、また養殖魚、貝類、海藻類においてはアニサキスの寄生可能性が低く、上記の方での食事指導として、食べられる可能性があるとの提案もなされています。

アニサキスの検出状況


アニサキス食中毒(シュードテラノーバ症含む)やアニサキスアレルギーの原因となる可能性のあるアニサキスの主な種類には、Anisakis simplex sensu stricto、Anisakis physeteris、Pseudoterranova decipiens が挙げられ、中でも多くは Anisakis simplex sensu stricto によって引き起こされている可能性が示唆されています。Anisakis simplex sensu stricto は、魚種、産地によっても検出状況が異なる面があり、東京都市場衛生検査所がおこなった調査では、平成24年4月から平成26年3月までに市場に流通する魚介類(天然および養殖)90魚種、750尾のアニサキスの寄生状況を調査した結果、35魚種、119尾からアニサキスの寄生を確認。30の産地のうち17地域からアニサキスが検出され、そのうち10地域から Anisakis simplex sensu stricto の寄生を確認し、Anisakis simplex sensu stricto は、主に北海道、太平洋側で検出され、日本海側での検出は比較すると低い傾向となっています。

Anisakis simplex sensu stricto は、Anisakis physeteris と比較して魚の内臓部から筋肉部への移行率が高い面も、症状出現リスクに影響し得るところでもあります。同調査では、市場に流通する魚介類の筋肉部位からもアニサキスが検出されており、この調査ではアカムツ、イシナギ、エゾイソアイナメ、カツオ、キンメダイ、クロソイ、サケ、サンマ、シイラ、スズキ、タチウオ、ニシン、ヒラメ、ホウボウ、ホッケ、マゴチ、マダイ、マダラ、マトウダイにおいては、複数検体の筋肉部位からアニサキスが検出されています。

一方、養殖魚からの検出は同調査ではみられておらず、養殖時にオキアミ、オキアミを摂食する魚などの生餌を与えていない養殖魚はアニサキスが寄生していない場合があるところでもあります。また、保存温度が高めの場合、内臓に寄生していたアニサキスが魚の筋肉部に移行しやすくなるため、抗原量低減策として保存温度に留意することも有用かもしれません。


出典・参照:アニサキスによるアナフィラキシーを4回経験している患者への食事指導について

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