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オレンジにアレルギー症状がある場合、ほかの柑橘類にもアレルギー反応を示すのか?(2017.1.12更新)

2016.10.26

投稿者
クミタス

ミカン科の果実には、ミカン、夏ミカン、オレンジ、レモン、ライム、ユズ、スダチ、グレープフルーツ、シークヮーシャー、デコポン、はっさく、キンカン、ポンカン、ブンタン、バンペイユ、ダイダイ、セミノール、ポメロ、サンショウ、カラタチ、カレーリーフ等があります。

オレンジのアレルゲン


ネーブルオレンジ、バレンシアオレンジを含むスイートオレンジの主要アレルゲンとしては、まだ明らかになっていない面もありますが以下等が可能性として挙げられています。
・プロフィリン(Cit s 2 14kDa)
・脂質輸送タンパク質 LTP(Cit s 3)
熱安定性がある
・Cit s 1

オレンジによるアレルギー症状


オレンジによるアレルギー症状として、口腔アレルギー症候群(OAS)が挙げられますが、皮膚症状、粘膜、呼吸器、消化器症状や、オレンジによる食物依存性運動誘発アナフィラキシーと考えられる例も報告されています。
またオレンジジュースに添加されたコチニール色素にアレルギー反応を示した例もあります。

他の柑橘類におけるアレルゲンと共通抗原性


9~14歳(中央値11歳)のオレンジ摂取による明らかなアレルギー症状(OAS)誘発の既往があり、オレンジ特異的抗体価も陽性の、バレンシアオレンジを用いた舌下投与試験で陽性の5例を対象に、他の柑橘類にアレルギー反応を示すかをバレンシアオレンジ、温州ミカン、グレープフルーツを用いて試験したところ、
・実施した全例でグレープフルーツに対するIgE抗体価も陽性(温州ミカンについてはIgE抗体検査キットがないため実施せず)
・皮膚プリックテスト(SPT)では実施した全例で温州ミカン、グレープフルーツにおいても陽性
・バレンシアオレンジタンパク質に対するIgE結合は、温州ミカン、グレープフルーツ抗原をインヒビターとしたイムノブロットインヒビションで抑制が見られた

ことから、バレンシアオレンジ、温州ミカン、グレープフルーツ間で共通抗原性があることが考えられる、と示唆する報告もあります(出典:オレンジアレルギー患者血清を用いた柑橘類の交差抗原性の検討)。

また、現在までに考えられているアレルゲンとして、まだ明らかになっていない面がありますが、以下等のタンパク質などが可能性として挙げられており

マンダリンオレンジ(ミカン科ミカン属ミカン類になり、植物学的にはスイートオレンジのミカン科ミカン属オレンジ類と異なる分類になります)
・脂質輸送タンパク質(Cit s 3)
レモン(ミカン科ミカン属香酸柑橘類になり、植物学的にはスイートオレンジのミカン科ミカン属オレンジ類と異なる分類になります)
・脂質輸送タンパク質(Cit s 3)
これら等はスイートオレンジのアレルゲンと共通抗原性のあるタンパク質である可能性があります。

現行のアレルギー表示においては、オレンジはアレルギー表示推奨品目となっていますが、アレルギー表示における「オレンジ」の範囲は、ネーブルオレンジ、バレンシアオレンジ等、スイートオレンジを指し、温州ミカン、夏ミカン、はっさく、グレープフルーツ、レモンなどはオレンジの対象に含まれておりません。
今後、抗原性の判明等により、対象範囲の検討なども望ましいのかもしれません。

アレルギー表示における「卵」、「落花生」、「オレンジ」、「さけ」、「やまいも」の範囲
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/959


出典・参照:オレンジアレルギー患者血清を用いた柑橘類の交差抗原性の検討 2015
オレンジによる食物依存性運動誘発アナフィラキシーの 1 例

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