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エビアレルギー(えびアレルギー)

2016.03.11

投稿者
クミタス

えびアレルギーについて

エビなど甲殻類においては、トロポミオシンが主要なアレルゲンとして知られていますが、ほかにもアレルゲンとなるタンパク質の存在が示唆されており、最近では70kDaなどが可能性として挙げられています。

ブラックタイガーのアレルゲンとしては、トロポミオシン以外に、アルギニンキナーゼ、ミオシン軽鎖、筋形質カルシウム結合タンパク(SCP)、トロポニンCが考えられていますが、エビの種類によってはアレルゲンでないタンパク質もあります(クルマエビ科のエビのSCPはIgE反応性が低いとの示唆もあります)。
筋形質カルシウム結合タンパク(SCP)は魚類の主要アレルゲンであるバルブアルブミンと機能的に相当する、とも考えられており、広く甲殻類にもアミノ酸配列の相同性が高いSCPが存在する可能性も考えられています。

ウニやナマコにも。交差反応性はどの程度か?


トロポミオシンは甲殻類以外にも、イカやタコ、貝類などの軟体動物の主要アレルゲンであり、ウニ、ナマコなどの棘皮動物にもトロポミオシンは含まれています。
エビにアレルギーのある方における、臨床的交差性はカニが 64.7%、タコ 20.3%、イカ 17.5%、シャコ 21.4%との報告があり、これらの数値より低いと見られていますが、ウニにおいても交差反応性が示唆されています。
ですが、エビにアレルギー反応があっても35%ほどはアレルギー反応を示すとは言えない可能性があるということになり、エビアレルギーの方においても、カニにアレルギー反応を示すとは限らない、との見方もできます。
エビ類のSCPとカニ類のSCPには相同性が見られるものの、カニ類のSCP量が少ない可能性もあるが、ブラックタイガー、バナメイエビのアレルゲンの1つでもある筋形質カルシウム結合タンパク(SCP)に血中IgE抗体反応があっても、カ二類のSCPにはほとんど反応しないとの報告もあり、エビにアレルギーがある方でカニにアレルギー反応を示さない場合の該当要因となる可能性を示唆する意見もあります。

ゆでた蒸気に症状出現する場合も


エビを食べる以外にも、ゆでるなど加工、調理の際に生じる蒸気を吸入することで、喘息や轟麻疹等のアレルギー症状を示す例も報告されています。
同様にカニ、イカなどでの蒸気でのアレルギー報告例があり、食べていなくても、調理時の湯気に反応する可能性も考慮いただくと、尚良いかもしれません。

出典:エビアレルギーにおける70kDa蛋白の新規アレルゲンとしての可能性について
エビアレルギー30例における原因抗原の検討および新規エビ特異IgE(ImmunoCAP)測定結果
塩見一雄氏らによる諸研究ほか
富川盛光、鈴木直仁、宇理須厚雄、粒来崇博、伊藤節子、柴田瑠美子、伊藤浩明、海老澤元宏.日本における小児から成人のエビアレルギーの臨床像に関する検討.アレルギー 2006;55:1536-42.
Pascal M, Grishina G, Yang A, Ayuso R. A sea urchin roe tropomyosin-like protein is recognized in vitro by shrimp-allergic individuals. J Investig Allergol Clin Immunol 2012;22(4): 306-7.
Gaddie et al., 1980、Cartier et al., 1984、Carrillo et al., 1991

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