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グリッターコースター破損に伴う鉱物油の誤飲による化学性肺炎

2026.04.20

投稿者
クミタス

グリッターコースターは、コースター内部にラメやオイルなどの液体を封入した製品でコースターを動かすと中のラメが動いてキラキラと見え方が変化する魅力があります。しかしながらグリッターコースターの外側が破損し、内部の液体が漏出する場合があり、誤飲や誤嚥,液体の種類によっては中毒を引き起こす可能性があります。
 
午後5時40分ごろ、自宅の1階で本児が遊んでいた。母は2階にいたが、1階から泣き声がしたため様子を見に行くと、本児が咳込み嗚咽するような様子があるのを目撃した。部屋の中から石油の様な匂いがしており、グリッターコースターが線状に割れていてコースターの中からは液体が漏出していた。誤飲を疑って本児の口に母が指を入れて吐かせようとしたが、実際に嘔吐はしなかった。しばらく自宅で様子をみたが、呼びかけに対する反応が悪いため救急要請し、医療機関に搬送された。
発生から1時間程度で搬送され、受診時には軽度の鼻翼呼吸を認めるものの、SpO2の低下はなく、活気も保たれていた。血液検査でCRPの上昇を認めず、胸部X線写真では明らかな肺炎像は認めなかった。有機溶剤による化学性肺炎を懸念し入院で管理を行う方針とした。また誤嚥性肺炎の合併の可能性を考え抗菌薬を開始した。翌日から発熱、胸部X線写真で両肺野に肺炎像を認め、血液検査でCRP 17.92 mg/dLと上昇を認めた。その後CRP 14.37 mg/dLと低下を確認、解熱し退院とした。入院経過中の呼吸状態は安定しており酸素投与などの呼吸補助を必要としなかった。外来でフォローしたところ呼吸状態は問題なく、CRPも順調に低下傾向を認め、胸部X線写真では肺炎像は残存するものの、入院中と比較して改善傾向を認めた。受診から140日時点で症状の再燃や後遺症の残存がないことを確認している(出典・参照:Injury Alert(傷害速報)No.146 グリッターコースター破損に伴う鉱物油の誤飲による化学性肺炎)
 
上記ケースでは、グリッターコースターの破損によって漏出した鉱物油を児が誤嚥したことによって化学性肺炎を起こしたと考えられていますが、鉱物油を主成分とする潤滑油やグリースなどの機械油類を誤飲した場合は消化器症状を、誤嚥やミストを吸引した場合は化学性肺炎を起こす場合があります。製品自体に誤嚥した際に影響の少ない液体が封入されることが望ましいものの、呼吸器症状の可能性もご留意ください。

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