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​皮下注射によるアレルゲン免疫療法について

2025.12.15

投稿者
クミタス

皮下注射によるアレルゲン免疫療法では、注射部位の発赤,膨疹などが発生することがあり、増量期にはアレルギー反応が起こりやすくなる面がありますが、維持期でも体調によってアレルギー反応が高度になることがあります。注射後数時間を経て皮膚反応が起こった場合は、全身性のアレルギー反応に移行しないことが多いとも考えられていますが、アナフィラキシーが発生した場合には,重症度によって適切な処置を迅速に行う必要があるところでもあります。

カバノキ花粉などによる花粉―食物アレルギー症候群(PFAS)により果物、野菜にアレルギー症状のある方において、シラカバ花粉の皮下免疫療法を2011年8月~2016年8月に男児9名,女児10名の計19名(6~16歳;平均11.8歳)に実施したところ、急速期直後では5名にOAS症状の著明改善、9名に改善を認め、2名は変化なし、3名は評価不能だったが、うち4名は維持期に症状の改善を認めた。維持期経過中に3名でOAS症状の再燃を認めたが、計15名(79%)で著明改善あるいは改善を認め、中止・脱落例はなく.果物、野菜と交差反応性のある花粉の免疫療法を行うことで、花粉と関連する果物、野菜のアレルギー症状の改善に期待できる可能性が伺えます。

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