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サプリメント内服によるビタミンD中毒

2026.04.19

投稿者
クミタス

健康食品、サプリメント等で過剰に栄養摂取し健康被害を起こすことがあります。
ビタミンDは脂溶性ビタミンの一種で、日本人1日食事摂取基準は5.0〜9.0μg/日で,耐用上限量は25〜90 μg/日とされています。今回は未成年のビタミンD製品の過剰摂取により中毒症状を生じたと考えられたケースについて掲載します。
 
7歳男児の偏食を気にした両親が2類のサプリメントを本児に内服させていた。本製品Aは1日1カプセルを毎日摂取し、体調に応じて販売会社の指示で製品Bの追加内服を行っていた。嘔気・嘔吐,夜間の入眠困難、中途覚醒(1~2時間おき)、微熱(37.5~38.0℃)、経口摂取不良や口渇感を自覚するようになり症状が改善しないため医療機関Aを受診。血液検査で血清カルシウム(Ca)が16.2 mg/dLと高値であったためX日に医療機関Bを紹介受診した。
入院時の血液検査は,血清Ca 16.5 mg/dL(基準値8.5~10.5 mg/dL)、イオン化Ca 2.06mmol/L(基準値1.17~1.30 mmol/L)で著明な高Ca血症であった。心臓・腹部の超音波検査では異常を認めず、骨密度検査は年齢比較80%であった.経過と検査結果からビタミンD中毒と診断され、生理食塩水による大量補液、ループ利尿剤、エルカトニン、ビスホスホネート製剤を使用した後、血清Ca 10.0、イオン化Ca 1.22を確認し治療を漸減した。退院し血清Caの再上昇はなく経過しているが、歩行時のふらつき、階段昇降時に手すりを要する筋力低下があり、継続してフォローアップを行っている(出典・参照:Injury Alert(傷害速報)No. 153 サプリメント内服によるビタミンD中毒)。
 
高Ca血症により現れる症状としては、脱力感、疲労、無関心、食欲不振、骨痛、嘔気・嘔吐、腹痛、便秘などから、興奮、運動失調、昏睡、消化性潰瘍、膵炎、多尿、腎結石、不整脈などの重篤なものまで挙げられています。
ビタミンD含有量(平均値)は製品A 118μg/1カプセル、製品B255μg/1カプセルであり、製品Aだけで7歳男児の日本人1日耐用上限量40μg/日を超えていた状況ですが、ビタミンDに限らず、サプリメントや健康食品の摂取下においては食事と合わせて適切な投与量の範囲内に収まるようご注意ください。

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