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ピーナッツアレルギー〜甜麺醤に使用されていたことが原因であったケース

2025.11.02

投稿者
クミタス

ピーナッツはピーナッツバター・クリーム、ジーマーミ豆腐、サテソース、マッサマンカレー、パッタイ、チョコアイス、チョコ菓子、チョコレートクリーム、グラノーラ、ミューズリー、シリアルバー、カレー(商品により使用)、カップヌードル(商品により使用)、菓子パン、クッキー、焼菓子、ミックスナッツ、おつまみ、スナック菓子、焼き肉のたれ、棒棒鶏のたれ(バンバンジーソース)、担担麺、ドレッシング、タイカレー、かりんとう、スープ、鍋スープ、麻辣醤、沙茶醤(サーチャージャン)などに使用されることがあり、ごまの替わりに落花生が使用されている商品もあります。
今回は、ビビンバ丼を摂食して症状出現し、使用されていた甜麺醤にピーナッツが含まれていたことが原因であったケースについて掲載します。

ピーナッツアレルギーの16歳男子。幼少期に即時型反応の既往あり、ピーナッツを避けていた。学食でビビンバ丼を摂取した約30分後に腹痛を自覚したが、午後の体育の授業に出席,バレーボールをしていた際に腹痛が増悪,全身の発赤も出現し、当院ERに救急搬送された。来院時、心拍数120回/ 92%で喘鳴あり、アナフィラキシーガイドラインの分、SpO2診断基準に従い、アナフィラキシー(グレード3)の診断でアドレナリン0.5mgの筋肉注射を実施した。いずれの症状も速やかに改善し、経過観察目的に1泊入院となったが、16歳であったため、小児科に相談されず、過去にアレルゲン精査を実施した近医耳鼻科に紹介、エピペンを処方された。しかし、耳鼻科では今後の対応が困難とのことで、近医内科を受診し、発症から4か月を過ぎた後に当科紹介となった。血液検査結果では非特異的IgE301IU/mL、ピーナッツsIgE92.0UA/mL、Ara h2sIgE 55.6 UA/mL。学食の運営元に問い合わせたところ、ビビンバ丼に使用された甜麺醤にピーナッツが含まれていたことが判明し、ピーナッツ誤食によるアナフィラキシーと診断された(出典・参照:阿部聖,北沢博,蛭田凌,伊師篤子,菊池瑞穂,福與なおみ,森本哲司 東北医科薬科大学小児科 ビビンバ丼摂取後にアナフィラキシーを呈したピーナッツアレルギーの1例―アレルギー専門医受診までに時間を要した思春期症例)

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