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カシューナッツシェルオイルによる接触性皮膚炎~木材塗料

2021.01.07

投稿者
クミタス

カシューナッツはウルシ科植物の種子で、ピスタチオ、マンゴーもウルシ科植物になります。カシューナッツの殻から抽出するカシューナッツシェルオイルは、カルダノールを主成分としたカルドールや2-メチルカルドールを含むフェノール性化合物の混合物であり、カルドールと、うるしかぶれの主要原因物質と考えられるウルシオール、マンゴー果皮に主に含まれるマンゴール、銀杏の種皮、イチョウの葉に含まれるビロボールやギンゴール酸においては交差反応性が示唆されています。

カシューナッツシェルオイルは、車ブレーキ等の摩擦性向上剤、塗料、コート剤などの材料ともなり、漆に似た仕上がり感があり仏壇、仏具、襖縁、雛具、家具、神社仏閣などにも使用されていますが、カシューナッツシェルオイルによる皮膚炎の例が見られています。

24歳女性。初診の10日前に自室用に購入した新しい木製の机を使用開始し、両前腕伸側に掻痒を伴う紅斑、小水疱を伴った丘疹が出現。次いで下肢、顔面にも紅斑が出現した。初診時には両前腕伸側に境界がはっきりした浸出液を伴う浮腫性紅斑、一部線状を呈した小水疱を伴った丘疹、下肢、顔面に浮腫性紅斑が非対称に分布。パッチテストの結果、カシューナッツシェルオイル、ウルシオールが陽性であった(出典・参照:宮川真輝 内山麻里子 石崎純子 原田敬之 東京女子医科大学付属第二病院皮膚科 カシューナッツシェルオイルによる接触皮膚炎の1例)。

51歳女性。1月26日に彫刻にカシュー塗料を使用したところ、2月6日より両前腕に皮疹が出現。徐々に増悪したため受診。パッチテストの結果、本塗料、カシューナッツシェルオイル、カルダノール、ウルシオールに強陽性であった(出典・参照:服部尚子 笠井紫乃美 長谷川毅 日野治子 関東中央病院 カシューナッツシェルオイル皮膚炎の1例)。

木製の机に皮膚が触れていて、また塗料を使用していてかゆみ、赤み、水疱を伴う皮疹などが出現していた場合、塗料中の物質に反応している可能性もあります。日々使用している中で皮疹が続いたり、増悪する場合は、原因物質の可能性も視野に入れられると良いかもしれません。

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