Author クミタスさん
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2020.11.01
フェヌグリークはマメ科植物で、カレーやチャツネなどで使用されるスパイスとして摂食機会があります。今までにもフェヌグリークによるアレルギーの国内例は見られていますが、ピーナッツとの交差反応性を示唆する報告もなされています。
6歳男児。2歳時にピーナッツアレルギーと診断され、4歳時にカレーを、5歳時に焼きそばを摂取し、嘔吐、腹痛、口周囲の膨疹を認めた。カレー、焼きそばともピーナッツの使用はなかったが、共通に使用されている食物としてスパイスに対するアレルギーを疑い精査されたところ、皮膚プリックテストでフェヌグリーク、クミンが陽性、抗原特異的IgE抗体価はピーナッツ292 UA/mL、フェヌグリーク 8.89UA/mL、食物経口負荷試験ではピーナッツ70mgを摂取し、嘔吐数回、咽頭痛、口周囲の膨疹を認め、陽性と診断された。フェヌグリークを固相にしたELISA inhibition ではピーナッツで抑制され、ウェスタンブロッティングではフェヌグリークの50kDa付近に反応するバンドを検出し、ピーナッツと患者血清を処理することによりそのバンドは消失した(出典・参照:相模原病院臨床研究センター 相模原病院小児科 竹井真理 斎藤明美 柳田紀之 佐藤さくら ピーナッツとの交差抗原性により発症したフェヌグリークアレルギーの一例)。
フェヌグリークにおいては、ピーナッツ以外にもひよこ豆との交差反応性を示唆する報告も見られており、マメ科植物間のアレルギーについては今後も追記していきたいと思います。
スパイスによる反応として、比較的多いセリ科植物のスパイスによるアレルギーについては以下をご参照ください。
スパイスによるアレルギー~セリ科植物
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3287
ほかの事例として、アフラトキシンやサルモネラ、大腸菌、ボツリヌス菌などの真菌や細菌汚染されたスパイスも存在していますが、アルカロイド系自然毒であるピロリジジンアルカロイドを含む植物が混ざる場合もあります。
スパイスによる反応可能性
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1477
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