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歯科医院でのラテックスアレルギーに関する認識状況一例

2020.09.11

投稿者
クミタス

ラテックスアレルギーは、ラテックス製手袋を使用した手術を受ける頻度の高い方、皮膚バリア機能が低下した状態の方でラテックス製手袋を使用しており経皮感作しやすい方、ラテックス製手袋の使用頻度が高い方、アレルギー性気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎のある方で付着粉末を吸入する機会がある方、ゴム製品の使用頻度が高く付着粉末の吸入機会の多いい方などにリスク可能性があると考えられています。歯科医院に勤務する歯科医や歯科衛生士、歯科助手においては手袋を着用する時間や頻度が多く、ラテックス製手袋、パウダー付着ラテックス製手袋を使用している場合、ラテックスアレルゲンに暴露する機会も多いところでもあります。

2016年4月~2016年10月に大分県の歯科医師会会員に対して、質問紙によるアンケート調査を行い、歯科医院勤務者288人(歯科医師83人、歯科助手45人、歯科衛生士159人、看護師1人)、その他病院11人(歯科医師6人、歯科衛生士5人)から回答を得たところ
・ゴム手袋で蕁麻疹をきたす可能性があることを知っている歯科医院の割合 80.9%
・パウダーフリーを使用している歯科医院の割合 77.6%
・ラテックスが含まれている手袋を使用している歯科医院の割合 71.2%
・ラテックスでアナフィラキシーをきたす可能性があることを知っている歯科医院の割合 63.2%
・天然ゴム製医療用具の外装には「ラテックスアレルギーによるアナフィラキシーショックがおこる可能性がある」と表示されていることを知っている歯科医院の割合 56.3%
・ラテックスアレルギーがアトピー性皮膚炎や医療従事者に多いことを知っている歯科医院の割合 33.7%
・ラテックスが栗・アボカド・バナナ・キウイなどの果物と交差反応を起こすことを知っている歯科医院の割合 12.2%
・OAS(口腔アレルギー症候群)について知っている歯科医院の割合 22.9%
・ラテックスアレルギーと考えられる患者を経験したことがある歯科医院の割合 4.5%
・ゴム手袋で蕁麻疹を起こす可能を「知っている」中で、OASについて「知らない」割合は57.6%、
・ゴム手袋で蕁麻疹を起こす可能を「知っている」中で、果物と交差反応を起こすことを「知らない」割合は68.8%
・ラテックスでアナフィラキシーを起こす可能性を「知っている」中で、OASについて「知らない」割合は41.7%
・ラテックスでアナフィラキシーを起こす可能性を「知っている」中で、果物と交差反応を起こすことを「知らない」割合は51.0%
と、ラテックス製手袋により蕁麻疹、アナフィラキシーを発症する可能性を知っていても、ラテックスアレルゲンが果物と交差反応を起こすことを知らない方も多くいらっしゃる面も伺えます。
ラテックス製手袋使用時に違和感を感じたり、違和感を感じると訴えた患者さんを経験したことがあまり無く、危機感をあまり持っていない方がいらっしゃることも考えられますが、医療従事者自身においても交差反応性のある果物によるアレルギーのリスクもあることを踏まえておけると尚、良いかもしれません。

出典・参照:浅田憲彦、仙波和代、高松伸枝 別府大学食物栄養科学部 近藤康人 藤田医科大学ばんたね病院小児科、三浦宏子 国立保健医療科学院国際協力研究部、田嶋理江、河野憲司 大分大学医学部歯科口腔外科 歯科医療現場におけるOAS・ラテックスアレルギーに対する認知度・意識調査

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