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ペースメーカー植え込み後のアレルギー

2020.02.28

投稿者
クミタス

心臓ペースメーカーの埋め込み後に、ペースメーカー本体であるジェネレーター、リード素材の金属や被覆素材にアレルギー反応を示し、アレルギーを発症することがあります。症状出現後、また予防的にもジェネレーター、リード部分をpolytetrafluoroethylene(PTFE)シート、expanded polytetrafluoroethylene (ePTFE)シート(ゴアテックスシート®)にて被覆し、植め込むことで、症状誘発を抑制する方法も取られています。

アレルゲンとなる物質にはジェネレーター、リード素材の金属としてニッケル、チタン、水銀など、またシリコン、エポキシ樹脂などが挙げられ、植え込み部位の発赤、かゆみ、腫脹、水胞形成、滲出液滲出、疼痛などの皮膚症状、失神などの全身症状を生じることがあります。
皮膚症状はアレルギー反応以外にも、ペースメーカー植え込み部位の血流不足や機械の圧迫による皮膚壊死、皮膚の感染などにより生じることがありますが、アレルギー反応は症状出現までに、植え込み術後24年かかった例など、時間経過し症状を自覚することも少なくないところでもあります。
植え込み前のパッチテストでは陰性であっても、パッチテストで検査をおこなった物質以外にアレルギー症状が出現する場合や、後に陽性になる可能性も考えられます。感染を起こしている場合と症状が近い場合もありますが、異変を感じるようになった場合は、受診のうえ相談できるのが望ましいでしょう。


出典・参照:ePTFEでペースメーカーを被覆して植込んだ金属アレルギー患者の1例
ペースメーカーに対する金属アレルギーによる難治性皮膚潰瘍症例に対し polytetrafluoroethylene シート被覆心筋リードを留置した1例
ペースメーカー(PM)植え込み術後24年を経過してシリコンアレルギーによって皮膚潰瘍を生じた1例

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