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皮膚貼付剤使用において

2019.02.24

投稿者
クミタス

食物抗原を装填したパッチ剤を皮膚に貼り付け、皮膚経由によりおこなう経皮免疫療法など、
重症アレルギーと経皮免疫療法
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2353

薬剤の有効成分を含有する皮膚貼付剤に、消炎鎮痛剤、また循環器疾患、喘息、アルツハイマー病、パーキンソン病、アレルギー性鼻炎においても貼付剤が発売されています。

薬効成分は角質層に移行し、角質層で拡散、角質層から角質層以外の表皮へ移行(分配)、真皮以下の各組織に移行(分配)、拡散されます。角質層の水分量、皮膚からの水分蒸散程度、皮膚pH、体温などは、薬効成分の角質層への移行に影響を及ぼす因子となります。
貼付剤のメリットとして服薬時の血中濃度が長時間一定に保たれる、経口剤よりも肝臓への負担が軽減し得る、消化管障害の発現頻度を低減し得る点などが挙げられますが、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)貼付剤を皮膚に貼り付けていた方で、小腸に潰瘍を生じていた例が報告されており、貼付剤使用においても消化管粘膜傷害を生じる場合もあります。

ほかにも出現率は高くはないものの、アナフィラキシー、アレルギー反応、脳血管障害、接触性皮膚炎、間質性肺炎、皮膚粘膜眼症候群、肺炎、間質性腎炎、貧血、腹水、アスピリン喘息、脳出血、薬疹、胃潰瘍、イレウス、肝障害、胸水、蛋白尿などを生じることもあります。
貼付枚数が増えると用量が増えることになりますので、貼付枚数も遵守するのが望ましいでしょう。

出典・参照:NSAIDs貼付剤による小腸潰瘍の1例

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