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使用上の注意の改訂~アレルギー性疾患治療剤の中で

2018.08.20

投稿者
クミタス

最近約1か月間において、「使用上の注意」に改訂がなされた医療用医薬品の中で、該当するアレルギー薬について掲載します。

ディレグラ配合錠(フェキソフェナジン塩酸塩/塩酸プソイドエフェドリン配合錠)
アレルギー性鼻炎において、主に鼻閉症状の緩解を目的に使用されます。

重要な基本的注意
本剤の使用は鼻閉症状が強い期間のみの最小限の期間にとどめ、鼻閉症状の緩解がみられた場合には、速やかに抗ヒスタミン剤単独療法等への切り替えを考慮すること。[本剤を 2 週間を超えて投与したときの有効性及び安全性は臨床試験では検討されていない(【 臨床成績 】の項参照)。
2 週を超えて投与する場合には患者の症状を確認しながら投与すること。]

新しい添付文書においては、「2 週を超えて投与する場合には患者の症状を確認しながら投与すること。」が追記されています。
https://e-mr.sanofi.co.jp/-/media/EMS/Conditions/eMR/di/tenpu/dellegra.pdf

改訂理由として、
投与期間に上限のある薬剤ではありませんが、承認前に実施した臨床試験での投与期間が2週間までであったことから、2週間超の使用においては、症状を確認しながら適切に使用する必要があるこため、としています。
尚、承認後に実施した使用成績調査においては、2週間超の使用の場合においての安全性及び有効性データが得られており、
用法・用量に介入せず,日常診療における安全性および有効性データを電子的症例データ収集(Electronic Data Capture:EDC)システムを用いて収集したところ、安全性解析対象症例912例中、副作用は50例(5.48%)57件認められた。
3例以上の症例で認められた主な副作用は口渇、頭痛、動悸、不眠症、腹部不快感、腹痛、便秘および下痢であった。重篤な副作用は動悸1例(0.11%)のみで、転帰は回復であった。承認前に実施された臨床試験の成績と比較して、本剤の副作用発現頻度は高い傾向を示したが、副作用として示された事象はほとんど同じで特徴的なものは認められなかった。
一方、本剤投与2週間時および観察期間終了時(投与8週間または投与中止時)の有効率は,それぞれ73.4%および79.8%で,臨床試験の成績と同様の有効性がみられた。
また,臨床試験では検討されていない投与2週間以降において,遅発性の副作用や副作用発現頻度の増加、アレルギー性鼻炎症状に対する有効率の低下は認められなかった。
フェキソフェナジン塩酸塩/塩酸プソイドエフェドリン配合錠は,臨床試験、本調査の結果も踏まえると、適正に使用する限りにおいて安全かつ有効な薬剤であると考えられる(出典:アレルギー性鼻炎患者を対象としたディレグラ®配合錠の使用実態下での安全性および有効性の検討-使用成績調査(DEPARTURE Study)の結果-)
としています。

副作用は比較的早期に見られることがあるとの意見もありますが、効いている感じがしない場合は漫然とした長期使用は避け、当該薬剤を使用していて使用前には自覚していなかった口渇、頭痛、動悸、不眠症、腹部不快感、腹痛、便秘、下痢などが出現するようになった場合は、医師に相談されるのが望ましいでしょう。

https://dsu-system.jp/dsu/272/3714/notice/notice_3714_20180724133010.pdf

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