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トマトによるアレルギー

2018.02.16

投稿者
クミタス

トマトはナス科植物で、ほかにナス、ジャガイモ、ピーマン、パプリカ、シシトウ、トウガラシ、ハバネロ、ハラペーニョ、ホオズキ、クコ、タバコもナス科植物になります。

トマトの主要なアレルゲンとしては、
・プロフィリン
Sola l 1
・PR-10
Sola l 4
・LTP(脂質輸送タンパク質):熱耐性があります
Sola l 3、Sola l 6、Sola l 7
が挙げられており、GRP(Gibberellin-Regulated Protain)もアレルゲンに考えられています。

スギ花粉、イネ科植物花粉との交差反応性


トマトは、スギ花粉との交差反応性があり、またナス科植物のトマト、じゃがいもは、オオアワガエリなどイネ科植物の花粉との交差反応性があるとみられています。
症状出現率はシラカンバ花粉との交差反応性でバラ科植物に症状出現する率よりも低いとも見られていますが、スギ花粉に感作している方において、花粉関連食物アレルギー症候群(PFAS)の症状が出現し、スギ花粉の飛散時期に症状が強くなる可能性があります。

そのため、スギ花粉の吸収量を抑えることで、トマトアレルギーの症状を抑える予防策になる可能性もありますが、スギ花粉の免疫療法によりトマトアレルギーの治療、予防となる可能性も示唆されています。
トマトアレルゲンに感作したスギ花粉症患者さん(男児19名、女児4名。年齢中央値10.8歳。うち実際にトマトにPFASのアレルギー症状が出現しているのは5名)に、スギ花粉抗原皮下注射免疫療法を行ったところ、免疫療法後にトマトアレルゲンに対する末梢血好塩基球活性化試験での数値が有意に低下しており、抗原特異的IgEには変化がなかったものの、より診断的感度が優れている末梢血好塩基球活性化試験で低下を確認できた、また既に症状出現している5名のうち1名ではトマトへのアレルギー症状が消失した、と報告されています。

ラテックスアレルゲンとの交差反応性


また、トマトはラテックスアレルゲンと交差反応を示しやすい食物の1つでもあり、アボカド、栗、バナナ、キウイフルーツに次いで、りんご、にんじん、セロリ、メロン、じゃがいも、いちじく、パパイヤ、メロン、マンゴー、パイナップル、桃などと並び、ラテックスアレルゲンに感作している方での症状出現の可能性があります。

熱耐性のあるアレルゲン


トマトは世界的にも消費の多い野菜ですが、トマトソース料理など、加熱されたトマトを摂食する機会も多いところでもあります。
口腔咽頭を中心とした症状のOAS(口腔アレルギー症候群)を引き起こすアレルゲンは、加熱調理により抗原性が低減する面がありますが、LTPは熱耐性のあるアレルゲンと見られています。
LTPはりんごや桃などにおいては、皮部分に比較的多く含まれるアレルゲンでもあり、皮をむいて摂食することでLTPの摂取量を抑えられる面があります。一方、トマトのLTPは皮部分だけでなく、海外の試験では果肉や種子からも検出されており、皮をむいて加熱調理されたトマトソース、トマトを使用した料理を摂食した場合でも症状出現する方においては、LTPがアレルゲン(の1つ)となっている可能性が考えられます。

トマトには様々な品種があり、海外の文献では品種によっても皮膚プリックテストでの反応やアレルゲン組成に差があるものもある等の報告もありますが、日本での摂食機会の多い品種ではどうなのか、等についてもまたお送りしていきたいと思います。

​出典・参照:スギ花粉症の皮下注射免疫療法によるトマト特異的好塩基球活性化の抑制

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