1. クミタス記事
  2. クミタス記事詳細

読み物

アニサキスによるアレルギー

2016.09.08

投稿者
クミタス

アニサキスによる食中毒


魚を食べて不調をきたす要因には幾つか挙げられます。
魚肉へのアレルギー症状、ヒスタミン類似物質に対するアレルギー様症状(仮性アレルギー)、アニサキス症、アニサキスによるアレルギーです。

アニサキスが寄生した魚介類を生又は生に近い状態で食べ、アニサキスがヒトの胃や腸壁に入り込むことで胃腸炎を起こし、胃の場合は数時間後から十数時間後に、腸の場合は十数時間後から数日後に激しい腹痛、嘔吐などをもたらします。アニサキスによる食中毒はアニサキス症とも呼ばれます。

アニサキス症の予防としては以下が挙げられます。
・中心部まで十分加熱する(60℃では1分、70℃以上で死滅)か、中心部まで完全に(マイナス20℃で24時間以上)冷凍する
・内臓の生食をしない
・特に内臓に近い筋肉部分(ハラス)など虫が存在しないか、眼でも確認する
・アニサキスが入り込んでいるイカなども細切りすることで、活動をある程度抑えられる(胃や腸壁へ侵入する力を抑える)
・魚介類が死んでから時間が経つにつれ、もともと内臓に寄生するアニサキスが筋肉へ移行していくこともあるため、新鮮な状態で(内臓にアニサキスが留まっているうちに)内臓以外の部位を食べるようにする

サバ、サケ、ニシン、スルメイカ、イワシ、サンマ、ホッケ、タラ、マスにアニサキスが寄生していることが多いのですが、アニサキスの寄生した生餌を与えていた場合などを除き、養殖魚には、アニサキスの寄生がほとんどなく、川の上流に生息するヤマメ、ニジマス、イワナや、シラスなどの小さな魚においても寄生はほとんど見られません。

アニサキスによるアレルギー


アニサキスがヒトの胃や腸に入ることで激しい腹痛などの消化器症状を起こすだけでなく、蕁麻疹、膨疹や呼吸困難などのアレルギー症状を引き起こすことがあります。

アニサキスのアレルゲンとしては以下等が考えられています。
・アニサキスの分泌物、排泄物内の成分(プロテアーゼインヒビター/Ani s 1、4など)
アニサキス症の原因となっている可能性がありますが、蕁麻疹やアナフィラキシーの原因抗原となっているかはまだ明確にはなってはいない状況でもあります。
・アニサキスの筋肉タンパク質(トロポニンC、トロポミオシンなど、Ani s 2のパラミオシン)
トロポミオシンが原因抗原となっているかについては否定的な意見もあります。
・線虫特有のタンパク質 など

アニサキスの分泌物、排泄物内の成分はアレルゲンの1つとなり、以下プロセス等で症状出現をおこす可能性が考えられています。

・アニサキスが生きた状態で人間の体内に入り、アニサキスの分泌物、排泄物が血液内に入り込み、蕁麻疹などのアレルギー症状を誘発する
・アニサキスの分泌物、排泄物が残留した食品を摂取することで、アレルギー症状を誘発する

アニサキスの分泌物、排泄物が血液内に入ることによる発症可能性はより高いとの意見もありますが、アニサキスの分泌物、排泄物に含まれるアレルゲンには、熱耐性があり、胃酸によっても失活されないものがあり、加熱調理した魚介を摂取した場合でも、アレルギー症状が出現する可能性はあります。
また、アニサキスによるアレルギーにおいては、アニサキスが分断された状態や死んだ状態で体内に入った場合も、アレルギー症状を誘発する可能性はあります。

トロポミオシンはエビ、カニなどの甲殻類、イカやタコ、貝類などの軟体動物における主要アレルゲンの1つでもありますが、アニサキスによるアレルギーにおいても、何がアレルゲンになっているかには個人差があり、アニサキスにアレルギー症状があっても、甲殻類、魚類、貝類にアレルギー症状があるとは限りませんので、アレルゲンを特定しながら、摂取できるものは摂取していけるのが望ましいでしょう。


参照:エビアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1283

魚のアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1282

シメサバ寿司におけるアニサキスの寄生状況調査
https://www.niid.go.jp/niid/ja/allarticles/surveillance/2406-iasr/related-articles/related-articles-446/7211-446r02.html

COMMENT COMMENT

    {genreName}

      {topics}