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​播種性クリプトコッカス症について

2026.06.23

投稿者
クミタス

播種性クリプトコッカス症は、全身性真菌感染症で、肺→血流→中枢神経(髄膜炎)→皮膚・骨・その他臓器へと広がる重篤な疾患で、特に 髄膜炎の合併は致死率が高いと見られています。皮膚病変が初発となることもあり、早期診断が予後を大きく左右するとの示唆があります。
原因菌として、Cryptococcus neoformans(免疫低下者に多い)、Cryptococcus gattii(健常者でも発症しやすい)が挙げられ、鳩の糞や土壌などに存在し、主に吸入により感染すると考えられています。
 
78歳女性。2カ月前より左頰部に発赤が出現し徐々に潰瘍化した。その後、頸部痛や発熱が出現し歩行困難となった。左頰部にクルミ大の黒色痂皮を付着する潰瘍を認め、皮膚生検および組織培養の結果Cryptococcus neoformansを同定した。髄膜炎および肺陰影を伴い、播種性クリプトコッカス症と診断された。アムホテリシンBとフルシトシンの併用を行い皮膚病変および全身状態は改善した。自験例は皮膚病変が先行したが、播種性クリプトコッカス症の診断および治療は『クリプトコックス症の診断・治療ガイドライン2019』を参考にした。皮膚病変のみの場合でも内臓病変の有無の評価および早期治療介入が予後改善のため有用であると考えられた(出典・参照:黒田ひなの, 金里紗, 横山大輔, 国定充, 松野泰幸, 中井登紀子, 田中将貴 兵庫県立はりま姫路総合医療センター皮膚科 脳神経内科 病理診断科 市立加西病院皮膚科 皮膚病変が先行した播種性クリプトコッカス症の1例)。
 
発症リスク因子として、HIV/AIDS、ステロイド・免疫抑制薬、血液悪性腫瘍、高齢者(免疫老化)、糖尿病、肝硬変、慢性腎不全が挙げられています。早期診断、早期治療で大幅に改善する傾向があり、持続する頭痛、発熱、ぼんやりする、反応が鈍い、ふらつき、吐き気・嘔吐、首の痛みや硬さ、治りにくい潰瘍、黒色のかさぶた、皮下のしこり、赤みや腫れが徐々に拡大する、といった症状がある場合は、播種性クリプトコッカス症の可能性も視野に入れられると良いかもしれません。

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