小児での果物アレルギーにおいて、複数種類の果物にアレルギー症状が出現する場合がありますが、どのくらいの方において、どの果物に症状が出現しているのでしょうか?
2023年12月~2024年3月に当院を受診し,果物への感作(特異的IgE陽性等)が確認された15歳未満の児733 名を対象とした、食物アレルギー表示対象品目に含まれる食品(オレンジ、キウイ、バナナ、モモ、リンゴ)の摂取歴,症状について、アンケート調査を実施。回答者569名中、対象果物全てに摂取歴があり、いずれかに症状を認めた260 名を解析対象としたところ、
対象の平均年齢は9.3歳(四分位範囲7-12 歳)で、202名(78%)に花粉症の合併を認めた。
153例(59%)は、口腔・咽頭に限局した症状のみを認め、107例はそれ以外の症状を認めた。症状を認めた果物はキウイ184例(71%)が最多で、次いでモモ112例(43%)、リンゴ80例(31%)であった。患者1人あたり1.8種類の果物に症状を認め、132人(51%)が2つ以上の果物に症状を認めたが、有意な症状の相関はモモ-リンゴ間のみであった(κ=0.56,p<0.001)(出典・参照:徐アレキサンダー,江尻勇樹,高橋亨平,柳田紀之,佐藤さくら,海老澤元宏国立病院機構相模原病院臨床研究センター・小児科 小児の果物アレルギーにおける臨床的交差反応性の検討)。
上記報告からは、小児の果物アレルギーにおいては半数の児にて複数の果物にアレルギーを有し、特にモモ,またはリンゴアレルギー患者では臨床的な交差反応性を考慮する必要がある、と示唆しています。今後も実際の症状出現例、アレルゲンの特徴など他の報告も掲載したいと思います。
果物アレルギーの方における傾向例
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4772
果実を摂食して症状出現した方での市販のソースによる症状出現のケース
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4556
スープの王子さま 顆粒 4袋入り アレルギー特定原材料等28品目不使用
65kcal/1包(15g・2皿分)当り
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あやかば
粉末で溶けやすく、粉っぽ…