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アニサキスアレルギーと魚加工品

2025.11.15

投稿者
クミタス

魚にアレルギーのある方において、鰹節のように発酵を経た魚加工品、加熱処理を経た魚加工品を使用した出汁は摂取可能な方もいらっしゃいますが
魚にアレルギーがある場合、出汁への反応程度は?
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2160
アニサキスアレルギー患者さんにおいて、魚介出汁や加熱魚類、冷凍魚をどの程度摂取可能なのでしょうか?

外来に6か月以上通院中のアニサキスアレルギー患者さん24人を対象とし、魚介出汁・加熱魚類・冷凍魚の摂食状況を調査し、アニサキス特異的IgE (sIgE)の推移も評価した結果、全例(24/24) で魚介出汁を問題なく摂取でき、87.5% (21/24) は加熱魚類で支障がなかった。軽度症状が出現した3例のうち2例は経口減感作を半年以上継続し、摂食が可能になった。また、24例中14例でアナフィラキシー発症7日以内と1〜4か月後のsIgEが比較でき、14例中13例で 1.51~15.0倍 (平均 7.62 倍, 標準誤差 1.55) の上昇が確認された(出典・参照:能條眞 鈴木慎太郎 宇野知輝 内田嘉隆 宮田祐人 相良博典 田中明彦 昭和医科大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー内科学部門 昭和医科大学医学部医学教育学講座 アニサキスアレルギー患者における加熱魚類の摂食の安全性評価: 後方視的観察研究)

上記報告では、アニサキスアレルギー患者さんの87.5%は加熱魚類を食べられ、症状発現例も軽度にとどまっており、専門医の管理下では比較的安全と考えられ、またアナフィラキシー発症7日以内と1〜4か月後の sIgEの上昇は、アニサキスアレルギーの補助診断に有用な可能性を示唆しています。
加工により抗原性がどの程度低くなるか、は抗原(アレルゲン)や加工程度によりますが、以下も併せてご覧ください。
魚アレルギー~摂取可能な魚、魚加工品がある場合も
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2811
缶詰食品とアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2570

 

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