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皮膚プリックテストの有用性に関して

2024.01.14

投稿者
クミタス

アレルギー検査の一つである皮膚プリックテスト (SPT)の有用性に関して、小児の魚アレルギーでの報告を掲載します。
 
魚摂取で自覚症状を含めた即時型症状歴のある方、または魚経口負荷試験で陽性であった小児を対象に、マグロ・サケ・サバ・ブリ・アジ・タラの皮膚プリックテスト(膨疹径3mm以上を陽性)、マグロ・サケ・サバ・アジ・タラ特異的IgE(ImmunoCAP R)、サケコラーゲン特異的IgE(ELISA 法)を測定し、各魚種の摂取可否状況と比較したところ(該当患者17名の年齢中央値は13 歳(1-20 歳)、原因魚種が複数であるのは13名、単一であるのは4名、魚が原因のアナフィラキシー歴があるのは3名)、
皮膚プリックテストの感度は、サバ 87.5%(7/8)以外はいずれも100% (マグロ 4/4、サケ 6/6、ブリ 7/7、アジ 7/7、タラ 10/10)で、特異度はマグロ 81.8%(9/11)、サケ 54.5%(6/11)、サバ 66.7% (6/9)、ブリ 87.5%(7/8)、アジ 75.0%(6/8)、タラ 71.4%(5/ 7)で、
摂取可否別の魚 sIgE の中央値は、マグロ摂取可 0.42 vs マグロ摂取否11.68、サケ摂取可0.48 vs サケ摂取否22.8、サバ摂取可0.26 vs サバ摂取否4.23、アジ摂取可0.45 vs アジ摂取否11.8、タラ摂取可0.1 vs タラ摂取否5.54(Ua/mL)で、アジ以外は摂取可否により有意差がみられた。サケコラーゲン sIgE は3名が高値を示し、うち2名がアナフィラキシー例だった。
皮膚プリックテスト、特異的IgE検査とも摂取可否を判断する上で有用であり, SPT は特に感度が高く症状の予測に役立つ可能性がある、と示唆しています。

出典・参照:九門順子,高岡有理,中竹俊伸,山手和智,上野瑠美,山口智裕, 釣永雄希,深澤陽平,吉田之範,亀田 誠 大阪はびきの医療センター小児科 小児魚アレルギーにおけるスキンプリックテス トと魚特異的 IgE 値の有用性について

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