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ネザートン(Netherton)症候群とは?

2020.01.07

投稿者
クミタス

ネザートン(Netherton)症候群は、魚鱗癬、毛の異常、アトピー症状を特徴とする遺伝性疾患で、角層の過剰剥離がおこり、表皮のバリア破壊や免疫異常を生じるとみられています。
アトピー性皮膚炎や喘息などのアトピー性疾患を発症することが多く、また易感染性(再発性感染) 、体温調節不良、脱水などの全身症状が出現することがあります。
成長とともに潮紅、紅斑などは改善する傾向がありますが、角層剥離が進んでいるため、一部の部位での外用剤使用であっても、長期使用する場合は、外用剤成分による全身性の副作用への配慮も必要になります。ステロイド外用剤の全身塗布時には、全身性副作用に留意する必要があり、魚鱗癬様紅皮症を呈するネザートン(Netherton)症候群患者さんでのタクロリムス軟膏(プロトピック軟膏)の使用は、経皮吸収が高く、血中濃度が高くなり、腎障害等の副作用が発現する可能性があるため、原則禁忌とされています。

ネザートン(Netherton)症候群患者さんにおいては、皮膚バリア機能が低下、破壊していることで、複数の食物抗原に感作していることがありますが、ネザートン(Netherton)症候群患者さんで、複数食物抗原に感作している児においても、食物経口負荷試験を経て除去解除が可能になることがあります。

出生時にネザートン(Netherton)症候群、3か月時にアトピー性皮膚炎、4歳時にアレルギー性鼻炎と診断された5歳男児。1歳時に鶏卵、ピーナッツが未摂取の状態で、卵白特異的IgE抗体値、オボムコイド特異的IgE抗体値とも100UA/ml超(クラス6)、ピーナッツの特異的IgE抗体値は14.6UA/ml超(クラス3)で、近医での指導で鶏卵、ピーナッツは完全除去をしていた。牛乳、小麦、大豆も高値であったが、十分量を摂取しており除去はしていなかった。5歳時に他院を受診しての検査で、卵白特異的IgE抗体値34.5UA/ml(クラス4)、オボムコイド特異的IgE抗体値9.44UA/ml(クラス3)、ピーナッツ特異的IgE抗体値17.4UA/ml(クラス3)で、鶏卵、ピーナッツの食物経口負荷試験をおこなったところ、いずれも陰性で除去解除に至った(出典・参照:特異的IgE値が高値のため完全除去を指導されていたNetherton症候群に対し、食物経口負荷試験により除去解除し得た1例)

ネザートン(Netherton)症候群患者さんにおいては、経皮感作により抗原感作しやすい面はあるものの、複数の食物抗原に感作していても、症状出現せず摂取可能となっていることもあります。適した除去と解除に向けたステップがとられるのが望ましいでしょう。
 

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