Author クミタスさん
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2024.10.17
ウイルスを保有しているマダニに咬まれることで、重症熱性血小板減少症候群 (Sever fever with thrombocytopenia syndrome: SFTS)を発症する場合があり、発症した猫や犬の体液からも感染する可能性がありますが、人に発症することのある動物由来感染症として以下などがあります。
・犬:パスツレラ症、カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症、コリネバクテリウム・ウルセランス感染症、ブルセラ症、狂犬病、犬回虫症、皮膚糸状菌症(紅斑、水疱、フケ、脱毛など)、エキノコックス症 など
・猫:回虫症、狂犬病、皮膚糸状菌症、Q熱、猫ひっかき病、コリネバクテリウム・ウルセランス感染症(喉の痛みや咳など風邪様症状、偽膜の形成)、パスツレラ症、トキソプラズマ症、カプノサイトファーガ症など
・鳥類:オウム病など
・げっ歯目:レプトスピラ症、腎症候性出血熱、皮膚糸状菌症、野兎病など
・カメ、爬虫類:サルモネラ症 など
上記は、感染源である動物から直接人間にうつる直接伝播で、咬み傷や引っ掻き傷からの病原体の侵入が主で、口の周りや傷口をなめられたり、子供などにおいて動物に触って糞などで汚染した手を口に持って行くことで感染する場合もあります。
今回は動物と触れあっていて咬まれたり受傷したことを機に壊死性筋膜炎を発症したと考えられたケースについて掲載します。
ネコ咬傷と壊死性筋膜炎の例
67歳男性。 飼いネコに右示指を咬まれ、翌日より38℃の発熱、右手背から前腕に紅斑、腫脹、熱感を認め受診。抗菌薬内服を開始したが2日後に増悪した。 右手背から前腕に紅斑熱感、圧痛、腫脹があり、試験切開で咬傷部の示指から多量の排膿、手背部では皮下組織と筋膜が容易に剥離でき、壊死性筋膜炎と診断された。 即日デブリードマンと洗浄、抗菌薬を開始し一旦は改善傾向であったが、入院8日目から炎症の所見が拡大したが、追加切開はせず抗菌薬の変更と高気圧酸素治療にて改善した(出典・参照:比畄間佳奈, 菅原依理子, 越後貫慧, 佐藤勘治 横浜労災病院皮膚科 ネコ咬傷後に生じた壊死性筋膜炎の1例)。
イヌ咬傷と壊死性筋膜炎の例
91歳女性(既往歴に高血圧、脂質異常症、慢性心不全あり)。3日前からの左下肢痛を主訴に救急搬送された。身体所見は、左足背や左下腿に数か所の皮膚潰瘍があり、発赤、腫脹、熱感、圧痛および水疱が認められた。左下腿の試験切開が施行され、壊死性筋膜炎と診断された。直ちに抗菌薬の投与と緊急デブリードマンを施行。敗血症性ショックとなり集中治療室で集学的な治療を開始した。その後、来院時の創部培養よりPasteurella multocidaのみが単菌で分離された。改めて家族に聴取したところ、室内で犬を飼育していることが判明。創部を含めた全身状態が改善したため、32 日目に抗菌薬は終了とし、40 日目に集中治療室を退室し、81 日目に転院した(出典・参照:宮川滝彦, 石原徹, 秋山貴志, 佐藤翔太, 真鍋早季, 沖将行, 小澤秀樹 Pasteurella multocidaによる壊死性筋膜炎の 1 例と文献レビュー)。
動物咬傷から蜂窩織炎(ほうかしきえん)を発症することもあります。よろしければこちらもご覧ください。
細菌感染による皮膚疾患~蜂窩織炎(ほうかしきえん)
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戻す時間が短時間なので、…