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台所用洗剤について

2014.11.16

投稿者
クミタス

台所用洗剤として販売されているものの多くは合成洗剤です。
合成洗剤と言えば界面活性剤による影響が気になる方は多くいらっしゃるかと思います。

界面活性剤の特性


界面活性剤には水になじみやすい親水基と油になじみやすい親油基の両方を持ち合わせているため、水と油をなじませる、乳化のはたらきをもちます。

界面活性剤は以下の4種類に分けられます。

・親水基がマイナスのイオン性を持つ、アニオン界面活性剤(陰イオン界面活性剤)
 多くの石けんにも含まれます

・親水基がプラスのイオン性を持つ、カチオン界面活性剤(陽イオン界面活性剤)
 柔軟性、帯電防止性、殺菌性などの性質があります

・親水基がpH次第でプラスにもマイナスにもなる、両性界面活性剤
 洗浄性や起泡性を高める補助剤としても使用されます

・親水基がイオン性を持たない、ノニオン界面活性剤
 様々な界面活性剤と組み合わせで使用されます

台所用洗剤に用いられる成分例


・アニオン界面活性剤:
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩〔デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム〕、アルキル硫酸エステル塩〔オクチル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、モノアルキル硫酸ナトリウム〕、アルキルエーテル硫酸エステル塩〔ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム〕、アルファオレフィンスルホン酸塩〔テトラデセンスルホン酸ナトリウム〕、アルカンスルホン酸塩〔オクタンサルホン酸ナトリウム、テトラデカンサルホン酸ナトリウム〕

・両性界面活性剤:アルキルアミノ脂肪酸塩〔3-(ドデシルアミノ)プロピオン酸〕、アルキルベタイン〔オクタデシルベタイン、テトラデシルベタイン〕

・ノニオン界面活性剤:ショ糖脂肪酸エステル〔ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル〕、ソルビタン脂肪酸エステル〔ソルビタンラウリン酸モノエステル、ソルビタンステアリン酸モノエステル、ソルビタンオレイン酸モノエステル〕、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル〔ポリオキシエチレンソルビタンラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンステアリン酸エステル〕、脂肪酸アルカノールアミド〔N,N-ビス(2-ヒドロキシル)オレイン酸アミド、N,N-ビス(2-ヒドロキシル)ラウリン酸アミド〕、ポリオキシエチレンアルキルエーテル〔ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル〕、グリセリン脂肪酸エステル〔オレイン酸ジヒドロキシプロピル、ステアリン酸モノグリセライド〕

時代の変遷とともに、アニオン界面活性剤を中心とした組成から、アニオン界面活性剤と両性界面活性剤の組合せ、アニオン活性剤、両性活性剤にノニオン界面活性剤を組み合わせた組成へと変わってきました。

界面活性剤による人体への影響が懸念される要因


台所用洗剤における界面活性剤による皮膚からの影響としては主に3つが挙げられます。

界面活性剤によるたん白質変性、残留性、浸透性

たん白質変性:合成洗剤は界面活性剤や助剤の働きでたん白質を中心とした汚れを分解します。つまり界面活性剤にはたん白質を変性、分解させる特性があり、そのため、合成洗剤を素手で使用していると皮膚のたん白質を変性させ皮膚に刺激を与え、皮膚バリアに悪影響をもたらす可能性があります。

たん白質変性の強度においては、大まかに以下とも言われています。
アニオン界面活性剤>カチオン界面活性剤>両性界面活性剤>ノニオン界面活性剤

残留性:合成界面活性剤は、衣類だけでなく、食器にも、そして皮膚にも残留することが懸念されています。残留を下げる対策が必要になります。

浸透性:ウサギの皮膚に合成界面活性剤を塗布した場合、約0.53%が血液に吸収されたとの報告もあります。
合成界面活性剤は、皮脂膜、角質層等を破り体内に進入し、血液中に入っていく可能性があるとの意見があります。
 

界面活性剤の残留量を減らすためには


では、どのように人体への影響を下げることができるのでしょうか?
合成洗剤を胎児のネズミに口から与えた場合は一週間で99%が排出されたが、経皮投与した場合は10日で10%しか排泄されなかったと、過去に科学技術庁による報告もあります。

含有成分により異なりますが、素手で触ることで、一定量が皮膚経由で体内残留し得ることも考慮しながら、口からの摂取量を抑えることが望ましいですね。

界面活性剤の残留量を少しでも少なくするためには、以下を参考に実践できるかと思います。

・洗剤を触る際には素手ではなく手袋を着用

・原液よりも水を足した希釈液の方が残留量が減る

・堅いたわしでこすると、柔らかい素材の器の場合、傷がつきやすく、残留しやすくなる

・洗う際はたわしよりスポンジの方が、接触面積が広い分、洗い時間を短縮しやすい

・すすぐ際も手でこするよりもスポンジの方が接触面積が広い分、しっかりすすぎやすくなる

・すすぐ際は、水よりも湯の方が残留が少ない

・水で薄めた洗剤を湯でスポンジを使って洗い、すすぎ用スポンジを使いすすぎをした場合、すすぎの時間は30秒ほどである程度残留を減らせる(ですが残念ながら60秒すすぎをした場合においても完全に残留を防ぐことはできません)


洗剤に関する消費者意識と残留洗剤について
https://gair.media.gunma-u.ac.jp/dspace/bitstream/10087/847/1/area018039.pdf


台所用洗剤の多くは中性です。中性洗剤に水を加え放置するとると、分離しやすくなる性質、菌の繁殖による異臭、変質が起こる可能性があると言われています。
指定割合で希釈して使用、保管できると表示されていない商品の場合は、水で薄めて使う際に、原液を少量取り出し薄め、希釈液を長期保管しないようにすることが望ましいです。
希釈液に変色、にごり、異臭がある場合は、菌が繁殖している可能性がありますので、使用を控えましょう。


次回、比較的安全な台所用洗剤の見分け方についてお送りします。

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