1. クミタス記事
  2. クミタス記事詳細

読み物

人気記事

レプトスピラ症~濁った河川に入り感染することも

2018.06.05

投稿者
クミタス

河川、ため池、湖、用水路などの淡水でのレクリエーションを機に、感染症を発症することがあります。レプトスピラ症は、日本でも1970年代初めまでは年間50例以上の死亡例が報告されていましたが、現在では死亡例は低減しています。
それでも、2007年1月~2016年4月末までに30都府県から284例のレプトスピラ症の届出があり、沖縄県、東京都での感染(推定)例が多く、比較的男性での報告例が多く見られています。

東京都での届出はネズミとの接触による感染例が多いところになりますが、ネズミなどのげっ歯類、ウシ、ウマ、ブタなどの家畜、イヌ、ネコなどの排尿に含まれる細菌のレプトスピラで汚染された水や土を皮膚や粘膜から吸収することで、また汚染された水を飲む、汚染された料理や食品の喫食により主に感染します。
濁った川でのトライアスロン(国内開催時での感染と推定される例もあります)、ラフティング、カヤック、釣り、農作業で、土木作業で、ネズミとの接触機会のある職場(市場など)で、用水路での遊び、ため池の水を飲んでしまったことでの感染、発症例などが報告されており、7月~10月に多く発生しています。

風邪に似た症状のみの軽症型の場合もありますが、黄疸、出血、腎不全を伴う重症例もあり、発熱、筋肉痛、頭痛、咽頭通、悪寒、悪心・おう吐、眼痛、下痢、尿量減少、結膜充血など様々な症状が見られ、多くは感染から3~14日の潜伏期間を経て症状出現します。

洪水の後での発症例も複数見られており、大雨による洪水の後の濁った河川に入ることも、感染リスクを高める可能性がありますので、もし上記症状がある場合は、早めに相談できると良いかもしれません。


出典・参照:国立感染症研究所 レプトスピラ症 2007年1月~2016年4月 ほか

    {genreName}

      {topics}