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小児での果物アレルギーについて(2017.7.12更新)

2016.11.22

投稿者
クミタス

症状について


果物にアレルギー症状がある場合、

・ハンノキ、シラカンバ、ヨモギ、ブタクサ、カモガヤ、オオアワガエリ、スギ、ヒノキなどの花粉に感作している方が、花粉と交差反応性や相同性のあるタンパク質を含む果物にアレルギー反応を示すPFS(花粉関連食物アレルギー症候群)
・花粉への感作に関わらず果物に含まれるタンパク質にアレルギー反応を示す

ケースがあり症状では以下に分けられます。

・口腔、咽頭、手指に付着した果汁が触れた場所での症状が主(OAS)
アレルゲン:プロフィリン、植物生体防御タンパク質PR-10など
・全身に症状が出現
アレルゲン:脂質輸送タンパク質(LTP)、貯蔵タンパク質など
・上記の合併


成人だけでなく小児においても果物にアレルギー症状のある方は増えておりますが、小児における状況として以下参考値があります。

果物にアレルギー症状出現歴があり、年齢1.1~22.9歳 中央値8.2歳の247人の症状内訳として

口腔咽頭症状 70.0%(173人/247人)
花粉に感作している方は115人

全身に症状(全身症候群) 22.3%(55人/247人)
花粉に感作している方は44人

口腔咽頭症状と全身症状の合併 7.7%(19人/247人)

アナフィラキシー出現者 9.3%(23人/247人)
食物依存性運動誘発アナフィラキシー出現者 1.6%(4人/247人)

果物にアレルギー症状のある小児において、全身性の症状が出現する方が、合併型を合わせると3割ほど存在し、花粉に感作していない方での症状出現が2割前後で起こる可能性があること、アナフィラキシー出現が1割の方で起こる可能性が伺えます。

別の集計では、シラカンバ花粉飛散の多い北海道に存在するクリニックに受診中の、果物にアレルギー症状あり、食物負荷試験で陽性の74人(男児44人、女児30人)、平均発症年齢:7.2歳(2~12歳)の中では以下の報告もあります。

他の食物によるアナフィラキシー既往歴あり:36%
家族に果物にアレルギー症状のある方がいる:54%

花粉抗原への感作状況とアレルギー疾患の罹患状況、食物アレルギーの症状内容、原因食物例


花粉抗原への感作状況とアレルギー疾患の罹患状況、食物アレルギーの症状内容、原因食物に関する報告例として、2015年にハンノキ、ブタクサ、カモガヤ、スギ特異的IgEが測定され、アレルギー性疾患の診断がなされた児370人の内訳をご紹介します。

ハンノキ特異的IgE陽性率 48.4%
ブタクサ特異的IgE陽性率 44%
カモガヤ特異的IgE陽性率 50.4%
スギ特異的IgE陽性率 76.9%

食物アレルギー 62.7%
アトピー性皮膚炎 28.4%
気管支喘息 45.7%

果物・野菜でアレルギー症状あり 47人(12.7%)
原因食物:バラ科果実(21例)、キウイ(19例)、ウリ科(9例)、トマト(7例)、バナナ(6例)、柑橘類(7例)、イチゴ(9例)、大豆(5例)、ヤマイモ(6例)、パイナップル(5例)

~口腔咽頭症状のみ 21人
原因食物:バラ科果実(11例)、キウイ(10例)、イチゴ(5例)

~その他症状 26人
原因食物:バラ科果実(10例)、キウイ(9例)、ウリ科(5例)

比較的ハンノキ花粉における花粉関連食物アレルギー発症頻度が高く、ハンノキ特異的IgE抗体価の上昇とともに口腔咽頭症状を有する方が増える傾向も見られ、ハンノキ花粉感作率は1歳時点で2%ほどでも3歳以上で25%超との結果も報告されています。
また一方で、カモガヤと同様にイネ科植物であるオオアワガエリ花粉が原因となる口腔咽頭症状は比較的少ないとの示唆もあります。
また新たな報告などもお送りしたいと思います。


出典:小児果物アレルギーの臨床像花粉感作との関連 あいち小児保健医療総合センター アレルギー科・総合診療科
小児期発症の果物による口腔アレルギー症候群74例の臨床的検討 岩見沢こども産婦人科クリニック小児科
小児花粉関連食物アレルギー症候群(PFS)の検討
小児アレルギー患者における果実・野菜アレルギーの検討
乳幼児期のハンノキ感作状況と臨床背景
オオアワガエリ花粉症と食物誘発口腔症状

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