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百日咳と喘息

2018.12.29

投稿者
クミタス

百日咳はグラム陰性桿菌の百日咳菌(Bordetella pertussis)が原因(一部はパラ百日咳菌(Bordetella parapertussis)も原因)となる、咳発作が特徴的な急性の気道感染症になります。百日咳ワクチンを含む三種混合や四種混合ワクチンの接種の普及とともに百日咳の患者さんは減少しましたが、ワクチン接種前のお子さんが感染、発症した場合、重症化することもあります。また、近年ワクチン効果が減弱した青年、成人が感染する事例が増えており、2007年には大学などで集団感染が発生するなど、2010年ごろからは15歳以上の占める割合が増えてきています。東京都内でも発症者は5~9歳で多く、19歳以下の男女での発症が多くみられますが、40代、30代での発症は4歳以下の発症数よりも多いところでもあります。

百日咳の症状


百日咳の症状としては、普通のかぜ症状で始まり、次第に連続的な短い咳、息を吸う時にヒューという笛のような音が出る発作性けいれん性の咳が見られるようになり、夜間の咳、遷延性の咳など、気管支喘息にも近い面があります。特に成人においては、百日咳を疑う時点では百日咳菌の保菌量が少なくなっている場合もあり、診断されるまでに時間がかかり、症状が長く続くこともあります。その場合、自らが原因菌を拡散し続けることにもなります。
百日咳の発症を契機に咳喘息を発症するケースもありますが、気管支喘息として加療されていたケースも見られています。風邪と思っていたけれど咳が続く場合には、百日咳の可能性も視野に、早期に受診できることが望ましいでしょう。

喘息と気管支結核、肺結核
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2980

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