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アレルギーにおけるアジュバントの作用

2018.04.26

投稿者
クミタス

アレルギー反応においては、感作誘導や増悪に影響するアジュバントの関与が考えられています。その作用を増強するアジュバントとしては、PM2.5、黄砂、ウイルス、タバコなどの微細粒子が挙げられます。
マウスでの試験においては、食物アレルゲンへの感作を促すうえで、Th2免疫応答を誘導するコレラ毒素をアジュバントとして使用することがあります。

マウスの気管にアジュバントとしてアルミニウム塩を投与し、投与の3日後、7日後、14日後からアレルゲン(卵白アルブミン)に数回にわたり曝露させ、特異的IgE値を測定したところ、アルミニウム塩の投与7日後、14日後からアレルゲンへの曝露を開始しても、特異的IgE値は増加しており、アジュバントとして結晶シリカ、または酸化ニッケルのナノ粒子を気管に投与し、7日後にアレルゲンに曝露した場合も、同様に特異的IgE値は増加した、との報告もなされています。
アジュバント投与により、サイトカインが長期間誘導されるなどにより、アレルゲンへの感受性が高い状態が続き、その期間内でのアレルゲン曝露により感作成立の可能性が考えられます。

免疫誘導を促すうえで、ワクチンにはアジュバントが含まれています。
アレルギーにおける免疫療法は、原因となるアレルゲンを漸増的に体内に摂取することにより、アレルゲンに対する免疫寛容を誘導し、閾値上昇、脱感作状態としたうえで耐性獲得を目標としていますが、アジュバントと組み合わせてアレルゲンを投与する方法、アジュバント―アレルゲンの複合体を作製する方法なども考えられています。
実際にピーナッツアレルゲンに感作したマウスに、ナノエマルジョンアジュバントとピーナッツアレルゲンを鼻腔粘膜に投与し、免疫寛容を促す研究の報告も見られています。
アジュバントによっても誘導するサイトカインは異なり、呼吸器、腸、皮膚、鼻腔などのルートによってもアレルゲンを取り込む抗原提示細胞の種類が異なることがありますが、アジュバントを取り込むことで、間接的または直接的にアレルギー発症に関与する可能性があるところでもあります。またご紹介していきたいと思います。


出典・参照:Inhaled fine particles induce alveolar macrophage death and interleukin-1α release to promote inducible bronchus-associated lymphoid tissue formation.
免疫療法の基礎

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