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大豆のアレルゲン①

2017.03.15

投稿者
クミタス

枝豆は成熟途中の大豆、大豆もやしは発芽した大豆でもあり、大豆加工品には豆乳、豆腐、きな粉などが、また大豆を使用した加工食品は様々にあります。大豆のアレルゲン(抗原)としては以下等が主に考えられています。

・Gly m 8   2Sグロブリン
ピーナッツの2Sアルブミンとのアミノ酸相同性は28~34%程度
ほかのナッツ類の2Sアルブミンとのアミノ酸相同性はさらに低い

・Gly m 5   7Sグロブリン(β コングリシニン)
他の豆類とのアミノ酸相同性は50%程度

・Gly m 6   11Sグロブリン(グリシニン)
他の豆類とのアミノ酸相同性は50%程度

・Gly m 4   PR-10
花粉と関連した花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)の抗原である可能性が高い
シラカンバやハンノキ等のカバノキ科花粉の主要抗原であるPR-10(Bet v 1ホモログ)と高い相同性を持つと考えられています

・Gly m 1   LTP
大豆殻粉塵の吸入性アレルゲン

・Gly m 3 プロフィリン

・Gly m 7   種子特異的ビオチン化タンパク質
・Gly m 2   ディフェンシン

納豆においては、ポリ-γ-グルタミン酸(ポリガンマグルタミン酸)が主要抗原と考えられています。

大豆アレルギーの特徴


血液検査(イムノキャップ)にて、Gly m 4の特異的IgE抗体価を調べられるようになりましたが、大豆(粗抽出抗原)の特異的 IgE抗体価が陰性でも、Gly m 4の特異的IgE抗体価は陽性になることがあります。
Gly m 4がアレルゲンの大豆アレルギーの場合は、ハンノキ、シラカンバの特異的 IgE 抗体価が高値を示し、スギにおいても比較的高いことがあります。また、バラ科果物をはじめとするシラカンバ、ハンノキ花粉と交差反応性のある果物、野菜にアレルギー反応を示す場合があります。

シラカンバ、ハンノキ、オオバヤシャブシ花粉(いずれもカバノキ科)と交差反応性のある果物、野菜
バラ科(りんご、西洋なし、さくらんぼ、桃、すもも、あんず、アーモンド)
セリ科(セロリ、にんじん)
ナス科(じゃがいも)
マメ科(大豆、ピーナッツ)
マタタビ科(キウイフルーツ)
カバノキ科(ヘーゼルナッツ)
ウルシ科(マンゴー)
ししとうがらし ほか

花粉症を発症している方、花粉症の症状はまだ出現していない方を含めて、花粉に感作をしていて豆乳にアレルギー症状のある方はGly m 4がアレルゲン(抗原)の可能性がありますが、豆乳でも、加熱したもの(スープ、鍋スープ含む)で症状を起こす方は、熱に安定的なGly m 5、Gly m 6がアレルゲンとなっての即時型アレルギーである可能性もあります。

大豆アレルギーにおいては、生の豆乳や加熱した豆腐、きな粉など広範な大豆加工品にアレルギー反応がある方、豆乳のみアレルギー反応のある方等、大豆加工品によって症状有無や程度が異なる場合や複数抗原に反応している場合がありますが、大豆(粗抽出抗原)の特異的IgE値が低くGly m 4の特異的IgE値が高い場合でも意識消失といった、口腔に限局した症状のみでなく全身性の症状を起こすことがあります。
カバノキ科植物の花粉飛散時期、終了直後に大豆アレルギーを発症することもあり、また花粉曝露により交差反応性のある PR-10への特異的 IgE抗体価が上昇することで、花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)も起こりやすくなることがありますので、花粉暴露量の低減対策も行えると望ましいでしょう。

納豆アレルギーについて
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1481

出典・参考:食物アレルギー診療ガイドライン2016 ほか

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