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生後2日の皮膚バリア機能障害と2歳時点での食物アレルギー有無との関連

2016.03.24

投稿者
クミタス

食物成分を皮膚経由で吸収することで、経皮感作し食物アレルギーの症状が出現することがあります。

2歳児1,260人の食物アレルゲン感作状況を調べたところ、6.27%が感作、4.45%にアレルギー症状が出現しており(卵へのアレルギーが最も多く2.94%、続いてピーナッツ1.75%、牛乳0.74%)、このアレルギー症状のある2歳児のうち75%において、生後2日の経表皮水分喪失量(TEWL)が多い上位25%群(>9g water/㎡/h)に該当していた、との報告があります。

経表皮水分喪失量が多いと、皮膚から水分が多く蒸散していることになり、皮膚バリア機能が健全でない状態であると言えます。

アトピー性皮膚炎でない場合においても、生後2日の経表皮水分喪失量(TEWL)が多い上位25%群は、経表皮水分喪失量(TEWL)が少ない下位25%群よりも、2歳時点で食物アレルギーの症状がある子供が3.5倍多かった、としています。

生後2日時点での経皮水分蒸散量と2歳時点での食物アレルギー有無に関連がある可能性があり、アトピー性皮膚炎でなくても皮膚バリア障害を起こしていることは、食物アレルギー発症を高める可能性があると示唆する内容になっています。

出典・参考:Skin barrier impairment at birth predicts food allergy at 2 years of age 2016

皮膚バリア機能障害予防として


皮膚バリア機能を健全に保つためには、角質の水分量が一定以上保たれていることが重要ですが、乳児においては角質層の水分を維持する角質細胞間脂質の働きが十分でなく、水分が蒸散しやすい状態でもあります。汗をよくかき新陳代謝が活発で、皮膚は薄いことでしっかり汚れをふき取ろうとすると傷がつきやすくなるため、皮膚に細かい傷などをつくらないようにしながら水分を皮膚内部で保持しやすくするのが望ましいところです。

屋外へ出る頻度・時間も相対的に短く、室内を締め切って生活しがちになる冬期に焦点を当て、床暖房の累積使用時間が乳幼児のアレルギー性鼻炎の新規発症に及ぼす影響を調べたところ、
2,654人のうち191人(7.2%)にアレルギー性鼻炎に新規発症し、うち床暖房の累積使用時間が1日7時間以上の集団では、使用しない集団に比べアレルギー性鼻炎の新規発症リスクを約半分(0.58倍、90%CI:0.34-0.98)にする傾向が示された、と報告しています。

出典・参考:冬季暖房方式の違いが乳幼児のアレルギー性鼻炎罹患に与える影響 2014

上記はアレルギー性鼻炎の発症有無との関連を示唆する報告ではありますが、床暖房の使用は、室内に温風による気流が発生しにくくなる面があり、室内に気流が発生している状態よりも皮膚からの水分蒸散が少なくなり、皮膚バリア機能障害の予防策にもなる可能性もあるかもしれません。
過剰な加湿は真菌増殖リスクが高まりますが、40~60%程度の湿度に保つことも、皮膚からの水分蒸散を抑え得る対策となりますので、住環境対策も意識されると尚良いかもしれません。

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