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豆乳による症状出現のケースにおいて

2023.11.17

投稿者
クミタス

豆乳によるアレルギーにおいては、以下で掲載しておりますが、豆乳にアレルギー症状がある場合、シラカンバ花粉、ハンノキ花粉アレルギーと関連する Gly m 4、または Gly m 3 がアレルゲンとなっていると考えられています。
大豆外皮粉塵を吸入することでのアレルギー症状出現
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4743
今回は、Gly m 4 は陰性で Gly m 3 が陽性であったケースについて掲載します。
 
47歳女性。豆乳摂取1時間後に眼瞼、口腔粘膜の腫脹と全身の紅斑、喘鳴が出現した。プリック試験,好塩基球活性化試験で豆乳アレルギーと診断した。プリック試験では加熱に伴う抗原性の減弱が確認でき、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ、ハンノキに対する特異的IgEが陽性であったことから、花粉抗原に対する交差反応により生じたクラス2食物アレルギーと考えた。血液検査で豆乳アレルギーの主要なアレルギーコンポーネントである Gly m 4 特異的IgEが陰性であったため,Gly m 3 特異的IgEをimmunoblotならびにELISAで調べたところ陽性であった(出典・参照:富田和貴 森本広樹 森山達哉 福地健祐 中東遠総合医療センター皮膚科近畿大学農学部応用生命化学科 Gly m 3特異的IgE陽性であった豆乳アレルギーの1例)。
豆乳のプリックテストで陽性を示した方で、Gly m 3 に陽性で Gly m 4 に陰性であった方は、Gly m 4 に陽性であった方と比較して、ハンノキだけでなく、カモガヤ(イネ科植物)やヨモギの特異的IgE値も高く、豆乳アレルギーの症状が胃腸症状、蕁麻疹、ショックなど多彩で、加熱した豆乳や豆腐でも症状を起こしている症例があるとの示唆も見られていますが(出典・参照:大豆アレルギーにおける大豆アレルギーにおける大豆プロフィリン Gly m 3 の関与について)、今後も大豆によるアレルギー例、アレルゲンの特徴など掲載していきたいと思います。よろしければ以下も併せてご覧ください。
大豆加工品によるアレルギー〜凍り豆腐の例
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4481
ソイプロテインによるアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4320
特定の大豆加工品による食物依存性運動誘発アナフィラキシー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3655
アレルゲン性の低減可能性〜熱処理、酵素処理
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4491

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