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食物依存性運動誘発アナフィラキシーについて

2015.07.05

投稿者
クミタス

食物依存性運動誘発アナフィラキシーは、本来は原因食物の即時型アレルギーの既往のある場合を含まず、原因となる食物を摂取・吸収するだけではアナフィラキシー出現に至らないが、原因となる食物摂取・吸収と運動などの身体的負荷要因などが重なることでアナフィラキシーに至るケースを指しています。

食物依存性運動誘発アナフィラキシーが起こる要因


食物依存性運動誘発アナフィラキシーの発症に影響する要因としては以下などが挙げられており、運動、食後の入浴や疲労、非ステロイド性抗炎症などにより、アレルゲンの吸収が促進され発症に関与すると考えられています。
・運動(負荷量、種類、食事後の間隔)、入浴
・全身状態(疲労、睡眠不足、感冒)
・気象条件(高温、寒冷、多湿)
・ストレス
・薬剤(非ステロイド性抗炎症薬、アスピリン)
・アルコール
・花粉飛散時期
・月経前

ほかに肥満細胞(マスト細胞)から化学伝達物質(ヒスタミン等)が放出されることが影響している可能性についての意見もあります。
食後の運動、場合により運動前の食事で食物依存性運動誘発アナフィラキシーに至らない場合も、アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬は抗原吸収を促進する可能性、皮膚プリックテストの原因抗原への反応を増強させる可能性、ヒスタミン放出を増加させる可能性が考えられています。

主な原因食物


食物依存性運動誘発アナフィラキシーを起こしやすい食品としては、小麦そしてえび、かにが知られていますが、そのほかも含め以下などが報告されています。
・小麦62%
・甲殻類28%
・そば3%
・魚2%
・フルーツ1%
・牛乳1% ほか

食物依存性運動誘発アナフィラキシーの原因食物例から
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2164
食物依存性運動誘発アナフィラキシーの原因食物~報告数が多くはない食物例
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2800

生活上の対策


また、運動程度ですがサッカー、バスケット、バレー、野球、ランニング、サイクリング、水泳、ゴルフ、ダンス、スキー、剣道といった運動種目以外に、症例報告のうち17%で歩行も挙げられています。食後の運動以外に、運動後の食事でも症状出現することもあり、歩行にも症状出現することがあることも意識しておけると良いかと思います。

症状が出た際の食事後運動開始までの時間経過については、40~67%強においては30分未満、83%が60分までの間に症状が出ており、2時間以上経過した後の発症は5%~20%、運動開始後症状出現までの時間は、運動開始直後10%、15分未満5%、30分未満70%、運動開始後45分以上経過後に症状の発現を認めた報告例はほとんどないとの報告もあり、食事後運動開始まで60分内、運動開始後30分までに発症する傾向にあるとも言えます。

症状は鼻炎、体の掻痒、顔面と四肢のじんましん、頭痛、意識障害、脱力、歩行困難、全身の紅潮、血管浮腫、低血圧など、最も多いのは皮膚症状ですが、重篤な場合は死に至る場合もあります。

発症時は、アナフィラキシー時と同じ対応になりますが、症状出現予防には以下を参考にされると良いかと思います。
・運動をする場合は原因食物を摂取しない
・原因食物を摂取した場合は、最低2時間は運動、入浴を避ける
・前駆症状(皮膚の違和感や奪麻疹、鼻炎など)が出現した段階で運動を中止し休憩し、必要に応じエピペンなどの投薬、医療機関に受診する
・風邪薬、解熱鎮痛剤など非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を内服した場合には運動、原因食物の摂取を避ける


出典・参考:食物アレルギー診療ガイドライン2016

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