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乾燥と皮膚疾患

2020.08.25

投稿者
クミタス

夏においてはエアコン使用下の室内で湿度は低下しやすくなりますが、秋、冬は大気が乾燥しており、乾燥によるダメージが蓄積すると、痒みを誘発したり、皮膚の状態悪化の要因になり得ます。

・皮脂欠乏症
大気が乾燥する秋から冬に顕在化しやすく、皮脂の減少や角質水分量の低下などで皮膚が乾燥し、皮膚の光沢が失われた状態から、皮膚表面に白い粉をふいたような鱗屑がみられるようになり、痒みに敏感になります。

・皮脂欠乏性皮膚炎
下腿の外側など大気にさらされ乾燥し敏感になった箇所を掻破し、掻破痕やかさぶた、びらんなどが生じ、二次的に湿疹病変が形成されるようになります。

・アトピー性皮膚炎
乾燥が刺激となったり、皮膚のバリア機能低下の要因の1つとなり、皮膚掻破を誘発。

・寒冷蕁麻疹
寒冷蕁麻疹について
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3764

・貨幣状湿疹
乾燥、虫刺され、細菌感染、接触皮膚炎、金属アレルギーなどが原因となる可能性があり、コイン状・円形の湿疹ができる。かゆみが強く、浸出液を伴うことが多い。

・自家感作性皮膚炎
湿疹やかぶれ、水虫ができた後、全身に丘疹水疱性皮疹ができる疾患で、貨幣状湿疹が悪化して現れるとも見られています。
原発巣の炎症部分のタンパク質、細菌、真菌成分がアレルギーの原因物質となり、皮膚症状が全身に拡がるとも考えられています。

加齢とともに皮脂、角質細胞間脂質(セラミドなど)、天然保湿因子(アミノ酸類、クエン酸塩など)は減少し、皮膚が乾燥しやすくなり、乳幼児においては、生後4~5か月を過ぎると皮脂の分泌が低下し、皮膚が乾燥しやすくなります。水溶性の天然保湿因子は水洗いだけでも流失し得ますが、早い時期からの保湿、保護対策ができるのが望ましいでしょう。

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