セキセイインコ、カナリア、オウムなどの鳥を飼っている方が、羽毛、糞中のアレルゲンに感作し、その後摂食した鶏卵や鶏肉にアレルギー症状が出現する場合があり、Bird-egg syndrome と称されています。
Bird-egg syndrome で鶏卵にアレルギー症状を呈する場合は、卵黄に症状を示すことが多く、交差反応性により含有する血清アルブミン Gal d 5 がアレルゲンとして作用していると考えられています。Bird-egg syndrome は、国内での報告例として以下の文鳥の例などもあります。
20歳女性(既往:アトピー性皮膚炎、気管支喘息)。4歳~8歳時にセキセイインコを飼っていた時には、アレルギー症状はなかった。17歳時に文鳥を飼い始めたところ、換羽期になるとくしゃみ、鼻水、目のかゆみを生じるようになり、その時期から、女性が半熟目玉焼き(鶏卵)の卵黄や、マヨネーズを一口食べて数分後に、咽頭掻痒感が出現するようになった。
血液検査で特異的IgE値は卵白0.4(クラス1)、卵黄2.88(クラス2)、オボムコイド0.1未満(クラス0)、インコ羽毛2.85(クラス2)、カナリア羽毛4.6(クラス3)、鶏血清アルブミン Gal d 5 は5.62(クラス3)だったことなどから、Bird-egg syndrome と診断された(出典・参照:17歳で鶏卵アレルギーを発症したBird-egg syndrome の1例)
鳥を飼育している環境下で、卵黄を主とした鶏卵や鶏肉摂食後に症状が出現する場合は、Bird-egg syndrome である可能性も想定できると良いかもしれません。
卵黄に症状が出現する場合
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